「引退します」…
《FA人的補償騒動》の渦中でGMに示した和田毅の「悲痛」
目次
舞台裏では、なにが起きていたのか
西武からソフトバンクにFAで移った山川穂高の人的補償を巡り、両球団は1月11日の夕刻に甲斐野央が移籍することを公表したが、
同日付の一部スポーツ紙が西武は和田毅を指名する方針を固めたと報道したことを受け、朝からすでに大きな波紋を呼んでいた今回のFA騒動。
それは誤報に過ぎなかったのか、それとも指名選手を急遽、変えなくてはいけない事情が発生したのか。
FA人的補償騒動。
西武「和田選手」
和田「引退します」
ソフト「和田以外で」
西武「じゃあプロテクトしてる甲斐野」
ソフト「分かりました」
これは完全にルール違反。岩瀬式ですね。
ソフトバンクも西武もダメです。
嫌でも今まで移籍した選手もいるし和田もルール上従わないと。
話が本当ならね。— 名前はない (@1123macha7) January 14, 2024
「引退します」
西武から人的補償として指名されたことを聞かされた和田は、そう告げたという。
球界関係者が経緯を明かす。
「西武は9日の段階でソフトバンクに人的補償として和田を選んだ旨を伝えています。ですが、それはソフトバンクにとっては想定外だった。西武は先発投手陣が充実していますし、和田は今年43歳となり、推定年俸も2億円と高額。指名されることはないだろうと踏んでプロテクトしなかった。
それがまさかの事態となって翌10日に三笠杉彦GMが和田が自主トレを行っている長崎を訪れ、直接、会って事情を説明したものの、ソフトバンクに強い愛着を持つ和田は他球団でプレーすることはどうしても承服できず、ユニフォームを脱ぐ選択を口にしたそうです」
和田の決意の重さを知ったフロントは慌てて別の道を模索し始める。
スクープしたスポーツ紙の報道によるファンの反発が想像以上だったことで方向転換したと見るムキもあるが、
当然、その前に動き出していたようだ。
和田を追い込んだのは人的補償という制度ではなくプロテクトに入れなかったソフトバンクフロントなのでそこは間違えるなよ
— m (@masa_lions3655) January 14, 2024
「甲斐野はプロテクトされていた」
前出・球界関係者が続ける。
「球団の顔とも言うべき和田をこんな形で引退させるわけにはいかない。すぐに西武に事情を説明して詫びを入れ、別の選手にしてもらえないかと願い出た。西武は何人かの選手の名前を挙げていく中で、完全に納得したわけではないものの大人の対応を見せて甲斐野に変更した。
聞いたところでは甲斐野はもともとはプロテクトされていたそうで、みずからが種をまいたこととはいえソフトバンクも和田を守るために誠意を尽くしたんでしょう。ただ、異例のケースとはいえ、それが本当ならリストなんてあってないようなものになりかねない。両球団の間でやり取りするだけでなく、たとえばNPBもリストを共有するなどしないと公明性を保てないのではないか」
また、遊軍記者はこんな危惧をしている。
「制度上は拒否することはできませんから、結果的にチームに残れた和田をゴネ得だと批判する人も出てくるかもしれません。しかし、昨季も有原航平に次ぐ8勝を挙げ、小久保裕紀監督も開幕ローテ入りを明言しているわけで、和田のショックの大きさは計り知れない。どう見てもプロテクトしなかったフロントに問題がある。
メジャーでプレーした時期もありましたが、国内復帰の際は迷わず古巣を選び、引退後は同じユニフォームで指導者になることが夢と話している和田は本当にソフトバンク愛が強い。チーム内はもちろん、他球団の選手からの人望も厚く、野球に向き合う姿勢も若手の手本になる。選手としての力だけでなく、そういう部分も評価して西武も和田を選んだはずです」
西武で言えば、過去にも炭谷銀仁朗の人的補償として、同じようにベテランの内海哲也を獲得した過去もある。
FA人的補償騒動まとめ
山川の人的補償として西武が和田を指名!
↓
ソフトバンクが違う選手をお願いする
↓
西武は渋々了承して甲斐野を選択
↓
甲斐野はプロテクトされていた(NEW)ソフトバンクのフロントがやばすぎる
こんななんでもまかり通るやん
甲斐野も和田もかわいそう— アジアカップ 日本代表優勝 三笘 遠藤航 伊東 久保建英 冨安を応援 (@xGmDv1mIfa0SvF1) January 14, 2024
王会長が叩かれる事態に
フロントの見通しの甘さを指摘するのはソフトバンク担当記者も同様だ。
「ファンにとっても和田は特別な選手。たとえばプロテクト漏れが噂された中村晃にしても生え抜きの功労者ですが、もし流出となっても和田ほどハレーションが起きたかというと、そうはならなかったと思います。しかも、その代償として獲得するのが山川というのもファンの反発感情に拍車をかけた。
山川獲得に関して、現場では表向き『歓迎する』と言うしかなかったわけですが、『女性ファンが離れる』『ファンの抵抗がすごいことは目に見えているのに、そこまでして獲らないといけないのか』と本音を漏らす選手もいた。それでもフロントはゴーサインを出した。
王貞治会長だって最初から一貫して獲得に反対していた。最後は現場が必要としているということで、その意向を尊重し、決まった以上は応援するという発言に至ったところ、王会長までファンから叩かれる事態になってしまった」
今回も和田が流出となった場合の想像が甘く、プロテクトしなかったということのようだが、フロントの責任を追及する動きはないのか。
不祥事を起こし大きな迷惑をかけながらも、挨拶もせずに逃げるように移籍した山川穂高を獲得し、
人的補償では指名した和田投手が拒否し別の選手となるnoでは、始めから最後まで被害者はライオンズファンだ。
ネットの声
「昨日まではソフトバンクが球団として反響の大きさに慌てて西武に和田以外を選んでくれるように頼んだ、みたいな感じで和田選手には特に影響ない感じでしたが、
和田選手が西武に行くくらいなら引退するなんて言っていたら、和田選手がわがままを言って代わりに甲斐野選手が西武に行ったと言うことで、和田選手の晩節を汚すことにもなりかねないですよね、
真相が明らかになることは無いでしょうが、本当のところを知りたいですね。」「事実だとすれば、西武の完勝と言えるかと。
西武が和田を獲得しようとしたのは投手として以上に「人格者」としてのことだった。それが岩瀬式を使うようなら、内海のような人格者ではなく、思ったような人物ではなかった、ということになる。
それならば、今回素晴らしい対応を見せてくれた甲斐野の方が人格者であり、戦力としてもより適している。
内海も甲斐野も素晴らしい人格者ですね。」「記事の内容が事実だとしたら、とんでもないことだと思います。
かつて東スポの飛ばしと思われていた、岩瀬式プロテクトと呼ばれることが実在したというわけですから。
ルールがルールとして機能しないのなら、プロテクトリストはNPBにも提出する等のルール改正は議論される必要があるでしょう。一方で、記事内の和田毅という選手の言動に強烈な違和感を覚えるのも実感としてあり、和田ってそういうことを言う選手なのかという気もします。
これ、新たな火種になりませんかね。
適当な内容で和田に責任を被せるということになると、最悪の展開ですよ。」