軽自動車はかつて車検が廃止されたことも…

かつて軽自動車は車検が廃止されたことがある! 復活した理由と軽自動車の現状

日本のガラパゴス的自動車と言える軽自動車が登場したのは昭和24年、1949年のこと。

現在、軽自動車は国内新車販売台数の約40%を占めるほどになり、その主役は言うまでもなく、下克上的パッケージングで圧倒人気のスーパーハイト系軽自動車、つまりN-BOX、スペーシア、タント、ルークスなどです。

軽自動車全体で見ると、都道府県別の軽自動車シェアは、2021年3月末時点でのデータによれば、1位高知県55.5%、2位長崎県55.2%、3位沖縄県(意外!?)54.3%、4位和歌山県54.2%、5位島根県53.2%。

ちなみに東京は最下位の47位となっています。

軽自動車には車検がない時代があった

そんな、昭和の時代から全国民に愛され続けている軽自動車は、現在、当然というべきか、車検制度があります。

乗用軽自動車の場合、初回登録時から3年目、以降、2年ごとというのは、普通・小型自動車と変わりません。

1995年の道路運送車両法改正以降は、新車登録から10年経ても2年ごとです。

しかし、かつて、軽自動車に車検がなかったことをご存じでしょうか。

1949年に登場した軽自動車は、同年、法律の改正によって、自動車の種類がそれまでの「小型自動車」が「小型自動車」と「軽自動車」に分割されたのが始まりで、翌昭和25年(1950年)の法改正で「軽自動車」の対象を2輪車、3輪車にまで拡げられています。

一方、車検制度については、当時の軽自動車の保有台数の少なさから、交通社会への影響が少ないという理由で、昭和27年(1952年)に廃止されているのです。

昭和47年に軽自動車の車検制度が復活

とはいえ、その後の軽自動車は、まさに日本の国民車として急成長。

販売台数も年々拡大し、昭和40年代にはクルマの保有台数の30%に迫る勢いとなり、軽自動車についても検査という規制がもはや不可欠という判断の段階に達していたのです。

日本のモータリゼーションの高まりとともに軽自動車の保有台数が増え、しかし車検制度がないとなれば、整備不良によるトラブル、事故が増えて当然です。

そんな背景から、昭和27年(1952年)に廃止された軽自動車の車検制度が、昭和47年(1972年)の車両法改正によって復活。

軽自動車に対する検査実施が正式に決まったのです。

とはいえ、それまで行われてこなかった軽自動車の車検業務を車検場がいきなり行うのですから、車検を行う側は大変です。

なにしろ、当時の軽3輪、軽4輪の車検対象台数はすでに600万台に達していたからです。

そのため設立されたのが、軽自動車に限定した検査を行う組織として、運輸大臣の認可を受けた法人組織「軽自動車検査協会」が誕生。

昭和48年(1973年)10月1日に検査業務を開始することになったのです。

ナンバープレートの変更も可能に

以来、軽自動車は検査以外に、平成14年(2002年)9月1日に軽自動車用字光式ナンバープレートを導入、平成18年(2006年)10月10日には新しい地域表示ナンバー(ご当地ナンバー)プレートを導入するなど、新たな制度が続々と取り入れられています。

ラグビーワールドカップ日本大会、東京2020大会特別仕様の白いナンバープレートは記憶に新しいですが、2022年4月18日からは、新たに「日本を元気に」というコンセプトで全国47都道府県の県花がデザインされた全国版図柄入りナンバープレートの交付が開始されました(約5年間を予定)。

交付期間内であれば、購入時はもちろん、現在乗っている軽自動車の車検時など、新たな全国版図柄入りナンバープレートへ変更することが出来るそう。

すでに軽自動車に乗っているユーザーなら、次回の車検時に検討してみるといいでしょう。

ネットの声

「以来、軽自動車は検査以外に、平成14年(2002年)9月1日に軽自動車用字光式ナンバープレートを導入、平成18年(2006年)10月10日には新しい地域表示ナンバー(ご当地ナンバー)プレートを導入するなど、新たな制度が続々と取り入れられている。ラグビーワールドカップ日本大会、東京2020大会特別仕様の白いナンバープレートは記憶に新しいが、2022年4月18日からは、新たに「日本を元気に」というコンセプトで全国47都道府県の県花がデザインされた全国版図柄入りナンバープレートの交付が開始される(約5年間を予定)。交付期間内であれば、購入時はもちろん、現在乗っている軽自動車の車検時など、新たな全国版図柄入りナンバープレートへ変更することが出来るという。すでに軽自動車に乗っているユーザーなら、次回の車検時に検討してみるといいだろう。」

「2年に1回ある車検以外は車のメンテナンスを一切しないような人が大半の軽自動車で車検を撤廃したら街中で故障車が多発する未来が見える。車検に際して税金が高すぎるのは問題だけど、最低限の車のメンテナンスすらできない(やらない)人が多いから2年に1回の車検ってのは大いに意味があると思うけどな。」

「自家用車であれば250cc超の2輪含め車検を廃止して欲しいし、営業用車でも車検を3年又は4年の周期で車検を行う様に規制緩和して欲しい。正直、日本の車検制度は厳しすぎる。」

「軽自動車届出には印鑑登録証明書が必要ありません。それは、かっては普通車(登録車)に比べリーズナブルであり、法律上、資産扱いにはなってません。しかし、今では、普通車以上の価格の軽自動車がいくらでもあり、資産では無いというのも無理があるような気がしますね。」

「軽自動車は税制が生んだ日本独特の自動車文化。このところのデフレで新規参入の日産や、復活して強化しているホンダ、ダイハツに気を使いながら展開しているトヨタまでも見逃せないジャンルになっている。メーカーの努力で、広さや使い勝手の良さだけでなく走行性能と衝突安全性まで兼ね備えている。しかし、軽自動車が売れれば売れるほどメーカー日本市場を軽視すると思う。」



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