マニュアル車の人気が復活してるらしい…AT車にないMT車の楽しさとは

令和のいま「マニュアル車」人気が復活!? 運転も難しくない!

オートマ車にはないMT車の楽しさとは

アメリカのクルマはAT(オートマチックトランスミッション)ばかりでMT(マニュアルトランスミッション)車に乗る人はいないと思っていましたが、最近では意外にもMT愛好家が増えているとのことです。

新型車でも続々とMTが選べるクルマが増えている

MT車に乗っているだけで運転がうまい人という評価をされるという話も聞きます。

日本でもクラシックカーを愛する多くの人たちは、MTをうまく操って乗っています。

世の流れは電動化一筋でMTとかクラッチペダルは死語になるのかと思っていたところ、最近の新型車でもMTが増えてきました。

トヨタ「スープラ」や「GR86」、「GRカローラ」、SUBARU「BRZ」、さらに日産新型「フェアレディZ」にもMTが用意されます。

長い歴史を持つクルマたちにもMT車は生き残っています。

30年の歴史を持つマツダ「ロードスター」はその代表でしょう。

スズキ「スイフトスポーツ」、「アルトワークス」、さらに「ジムニー」もあります。

また誕生から20周年を迎えたダイハツ「コペン」もMTで走れます。

右足でアクセルペダル、左足でクラッチペダル、両手でハンドルを操作するMT車は、改めて運転すると楽しいのです。

原点に戻ってクルマを動かしている感触が伝わってきて、単なる移動が楽しいドライブに変化します。

1991年11月からAT免許が創設

つまり1973年以前に生まれ、18歳になってすぐに運転免許をとったおおむね50歳過ぎの人は、いわゆるMT車も乗れる運転免許を持っていると思います。

これまで子育てのためにミニバンやSUVに乗っていた人も、心機一転MT車に乗って見ませんか?

奥さんと一緒にスポーツカーライフも楽しいと思います。

そういうと皆さん「長年MT車に乗ってないから、運転できるかなあ」と心配されます。

でも昔はMT車に乗っていたのですから、すぐに思い出せます。

心配するのは大きくふたつでしょう。

「アクセルの踏み具合とクラッチミートがうまくいかなくてエンスト(これも死後になりそうだった)するのではないか」とか、「坂道発進のときにずるずると後退して後ろのクルマにぶつけてしまうのではないか」
だと思います。

最初の心配は、最近のエンジンは低速トルクが太いので基本的に発進が楽になっているので昔とは大違いです。意外と発進は楽にできます。

もうひとつ、もしエンストしてもアイドリングストップ機能が付いているクルマなら、クラッチペダルを踏み込めば自動的に再始動してくれるので心配は無用です。

マニュアル車をスムーズに運転するコツとは

MT車をスムーズに発進させるコツがあるので、それを頭に入れてトライしてください。

クラッチペダルを戻してくると、エンジンとトランスミッションが少し繋がる半クラッチの場所があります。

この半クラッチになる前の4分の1クラッチ(ほんの少しだけ繋がる感じ)のところでクラッチペダルを止め、そこでアクセルペダルをゆっくり踏み込みながらクラッチペダルを戻してくるとスムーズに発進できます。

慣れてきたら4分の1クラッチの場所までスパッと戻せば、発進も素早くできます。

アクセルペダルを少し踏み込んでからクラッチペダルを戻していくという運転は、昭和のドライビングです。

登り坂での問題の解決は、令和のいまはクルマがしてくれます。

最近のクルマには「ヒルスタートアシスト」が装備されていて、ギアを入れてブレーキペダルを戻してから2秒間は4輪のブレーキが効いています。

この2秒の間に、ブレーキペダルからアクセルペダルに足を乗せ替え、クラッチを繋げばいいのです。

つまり坂道でも1cmもバックしないで発進できるのです。

そこまで解決してもまだ心配する人がいます。

「渋滞にはまるとクラッチペダルを踏む左足がつってしまうのではないか」と。

今のクラッチペダルは軽いので、足がつることはないと思います。

もしつるようであればドライビングポジションが遠いせいかもしれません。

クラッチペダルの4分の1とか半クラッチまでは踵をフロアに付けて足首の動きで調節すればいいのです。

半クラッチだけでAT車のクリープのように進めることもできます。

MT車の楽しさは、運転する実感です。

AT車のような「乗せられている感」がないのです。自動車ジャーナリストのインプレッションの中に「ダイレクト感がある」という表現がよくありますが、まさにMT車はこのダイレクト感の連続なのです。

エンジン回転数のトルクの太い領域をうまく使って走ると気持ちがいいし、低いギアで高回転まで回してエンジンサウンドを楽しむこともできます。

もうひとつ、シフトダウンのときに自動的にエンジン回転を合わせてくれるというお助けモードが付いたクルマも増えてきました。

そして何よりペダルの踏み間違いでクルマが暴走するのも、AT車がほとんどでMT車の暴走はあまり聞きません。

ドライビングはスポーツ!というのを実感できるMT車は、シニアの人にもおすすめします。

ネットの声

「長距離を走っている時の渋滞は気になるけど、マニュアル車の運転に慣れてしまえば、クラッチ操作とかは体が勝手に反応するようになるが。
ただ、不安に思う人はおそらく教習所での苦い経験からマニュアルを敬遠したいのだろうけど、そもそも最近はマニュアル設定の車自体が少なくて、今やスポーツカーか軽トラックぐらいじゃなかろうかと。
個人的にはあらゆる車種にマニュアル設定を追加して法しいとは思うけど、コンピュータ制御が高度化している状況を考えると、マニュアル車はますます「マニアック」な存在になるのだろうと思う。」

「運転を楽しみたいと思ってMT車を買っても慣れてしまうと楽しむという感覚は薄れて、それが至って普通という感覚になってしまう。
特に頭で考えなくとも発進の時はクラッチを繋いで、速度が上がってくればシフトアップして、交通の流れを見ながら危ないと思えば減速して、ギアも速度に合わせてシフトダウンして、というのが普通になる。
クルマの運転ってそういうもんだって思うようになる。
だからたまにAT車乗ると「あれ?何か暇。というか手持ち無沙汰」って感覚になる。
ずっとAT車に乗り続ければむしろそれが普通になるのかも知れないが、その暇とか手持ち無沙汰な感覚がイヤでMT車ばかり選ぶようになってる。」

「MTにはMTの、ATにはATの良い処がそれぞれ沢山ある。MTだけが素晴らしくてATなんかはダメだなどと言う事は、決してないと思う。

ATにも楽しい処は幾つもあるし、何より運転がラクであるという事象は、間違い無くメリットの一つに挙げられる。

但し少しだけ毛色の異なる言い方をするならば、MTはとてもユニークである。
エンジンの回転数を保ったまま、つまりパワーとトルクを維持したまま、タイヤの回転数を容易に落とす事ができる。それはドライバーに運転する事の楽しさを倍増させてくれる。

そして何より、運転(操作)を過った場合、MTはきちんと止まって(エンストして)くれる。
過ちを過ちとしては認めずに、つまりドライバーの“誤操作”を、とてつもなく危険な“急発進”という運動で体現してしまうATとの、最大の相違点であると言える。

ついでに少し意地の悪い言い方をするならば、ラクと利便性とは別物でもある。」



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