麦わらの一味に今後加入する“最後の仲間”を考察

『ONE PIECE』の最終章突入が発表されてから、すでに1年以上が経過している。

まだゴールテープは見えてきていないものの、ルフィたちの冒険は着実に結末へと近づいていると言えるだろう。

最後の仲間は誰?

作中にはいろいろと気になる伏線が残されているが、そのなかでもとくに興味を引かれるのが、いつか麦わらの一味に加わると考察されてきた“最後の仲間”の正体だ。

まず前提からおさえておくと、そもそもの発端はルフィが大海原への出立に伴い、仲間が「10人はほしい」と言っていたことにある。

普通に読めばルフィを含まずに10人という意味となり、現在はジンベエまでで9人の仲間が揃っているため、最後にあと1人が加入するのではないか……と考察されている。

ヤマトが一番手だが…

そんな“最後の仲間”の候補として、最近まで有力視されていたのが「ワノ国編」の重要人物だったヤマトだ。

自分を光月おでんと同一視し、海賊になることを夢見ている人物で、つねにルフィたちと共に海に出たいという意志を明確にしていた。

さらにカイドウとの戦いが終わった後、ヤマトは麦わらの一味と対面し、「これからキミ達の船に乗せて貰う」と言いながら自己紹介を行っていた。

そこでジンベエ以外の面々は仲間入りを歓迎したが、ルフィが昏倒していたため、正式加入とはならず。さらに海軍大将・緑牛による襲撃事件が起こったことで、ワノ国を守るという目的が生まれ、ひとまずは海賊になることを諦めるのだった。

ヤマトの決意を聞いたルフィは、不服そうな顔を浮かべていたため、仲間入りさせる意思があったことは間違いないだろう。

読者たちのあいだでも、この展開を意外だと感じる人は多かったようだ。

しかもルフィは当初ヤマトのことを「ヤマ男」というあだ名で呼んでいたが、別れ際には正しい名前で呼びかけていた。

この時点でヤマトを仲間と認めていることは確かなので、ジンベエと同じように、後から遅れて麦わらの一味に合流するのかもしれない。

かつての光月おでんがひと悶着を挟んだ後、白ひげ海賊団に加入したというエピソードと重なってくる部分もある。

数学の法則が生きている??

しかしその一方で、ヤマトの仲間入りを否定する根拠も。

麦わらの一味のメンバーには有名な「数字の法則」というものがあり、ゴムゴム(5656)を始めとした能力を語呂合わせで表現すると、1~10までの数字がほとんど埋まるようになっている。

そこで現状足りていないのが2と9なのだが、ヤマトの能力は「イヌイヌの実」幻獣種モデル“大口真神”であり、どう工夫しても当てはまりそうにない。

もちろん、ルフィの食べた悪魔の実が「ヒトヒトの実」幻獣種モデル“ニカ”だと判明した時点で、この語呂合わせは破綻したという見方もできるだろう。

ただ、「数字の法則」は作者・尾田栄一郎が言及したこともある理論であり、いまだに無視できない存在感を放っている。

なぜ尾田栄一郎は「びっくり」したのか?

尾田が「数字の法則」に触れたのは、単行本59巻のSBSでのこと。

とある読者が、2929の語呂合わせとなる「ニキュニキュの実」の能力者、バーソロミュー・くまの仲間入りについて質問したところ、「いやーびっくりしました!」とリアクションしつつ、驚いた理由については「ノーコメント」と答えていた。

何とも意味ありげなやりとりだが、知っての通り、当のくまはDr.ベガパンクの改造を経て、すでに廃人のようになっている。

今後仲間入りするとは考えにくい。

では、なぜ尾田は意味深な反応を見せたのか。あくまで想像だが、実はその理由は「数字の法則」とは関係なく、くまがジュエリー・ボニーの“父親”であることに意味があったのかもしれない。

最近まで本誌掲載分のエピソードでは、くまの過去編が描かれていたのだが、そこでは娘であるボニーについても焦点があたることに。

想像を絶するほどに強固な2人の絆が、大きな感動を巻き起こしていた。

ところで麦わらの一味といえば、ナミやサンジ、チョッパーやロビンなどがそうだったように、親子もしくはそれに近い関係の絆をめぐるエピソードが付き物だと言える。

そのため今回の過去編を見届けた読者のあいだでは、ボニーの仲間入りが予想され始めているようだ。

もしボニーの仲間入りがずっと前から決まっていたとすれば、くまの加入という考察に尾田が驚いていたことにも納得がいく。

偶然にしては、あまりに“ニアミス”めいているからだ。

こうしてボニーについてもそれらしい考察が成立するが、その一方で、「もう他のメンバーは加入しない」という見も蓋もない説も存在している。

「アラバスタ編」で別れたネフェルタリ・ビビが欠番扱いの船員(クルー)なので、もう10人の定員に達しているというわけだ。

とくに最近の展開では、ネフェルタリ家が「Dの一族」だったことも明かされ、ビビの重要性が増している。

ふたたびルフィたちと運命が交わる時が来たとしても、不思議ではない。

ヤマトにボニー、ビビ……。

いずれも魅力的なキャラクターだが、一体誰が麦わらの一味の船に乗り込むのだろうか。

最終章を突き進む『ONE PIECE』の今後がますます楽しみになってきた。

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