戦前日本モダンホラー傑作選 バビロンの吸血鬼 高垣眸他 (著), 会津信吾 (編集) 東京創元社 (2025/4/30) 1,430円

昭和初期――

人々が新奇な刺激と快楽を追い求めた時代

犯罪実話雑誌から少年誌まで、

〈新青年〉誌以外から精選した21編

全編に詳細な解説を付す

「大正末期から昭和十年代半ばにかけての十数年間は都市部を中心に「昭和モダン」と呼ばれるスマートで軽快な大衆文化が栄え、人々がこぞって新奇な刺激と快楽を追い求めた時代であった。同時にこの時代は生活様式の変化にともなって昔ながらの怪談とは趣きを異にする新しいスタイルの怪奇小説が生まれ、興隆した時代でもある。これら怪奇小説のニューウェーブを本書では「昭和モダンホラー」と呼ぶことにする。昭和モダン時代のホラー小説という意味だ。」(序文より)。

この時代の研究者としては第一人者とされる編者が、選びに選びぬいた21編。

とくにこうした分野では専門誌とされる〈新靑年〉掲載の作品以外のものを編纂した。

■目次
序文 恐怖が娯楽だった時代 会津信吾

高田義一郎「疾病(しつぺい)の脅威」
椎名頼己 「屍蝋(しろう)荘奇談」
渡邊洲蔵 「亡命せる異人幽霊」
西田鷹止 「火星の人間」
角田喜久雄「肉」
十菱愛彦 「青銅の燭台(しよ くだい)」
庄野義信 「紅棒で描いた殺人画」
夢川佐市 「鱶(ふか)」
小川好子 「殺人と遊戯と」
妹尾アキ夫「硝子(ガラス)箱の眼」
宮里良保 「墓地下(ぼちした)の研究所」
喜多槐三 「蛇」
那珂良二 「毒ガスと恋人の眼」
高垣 眸 「バビロンの吸血鬼」
城田シュレーダー「食人植物サラセニア」
阿部徳蔵 「首切術の娘」
米村正一 「恐怖鬼侫魔(きねま)倶楽部奇譚」
小山甲三 「インデヤンの手」
横瀬夜雨 「早すぎた埋葬」
岩佐東一郎「死亡放送」
竹村猛児 「人の居ないエレヴエーター」

著者について
高垣 眸

本名・末男。別名に田川緑、青梅昕二、黒髯中尉、野田胡城、高村武蔵、楠瀬日也、星影大尉、小野迪夫など。明治31年1月20日、広島県尾道市に生まれる。九歳の夏、押川春浪の海底軍艦シリーズを読み、その「壮大な気宇と青少年を愛する情熱」に魅了され「私も一生、こうしたジャンルのものに専念しよう」と決心。早稲田大学大学部文学科英文学科に入学するが講義よりもスポーツや演劇運動に熱中した。大正12年、学友・額田六福の紹介で青梅町外六ヶ村組合立実科高等女学校(現・東京都立多摩高等学校)に英語教員として入職。同14年、宿直中に書いた「龍神丸」が〈少年?楽部〉に採用され、少年小説作家としてデビュー。昭和2年頃、教職を辞し専業作家となる。昭和18年、戦火を避けるため千葉県夷隅郡勝浦町(現・勝浦市勝浦)に移転。戦後は同地で著述のかたわらロータリークラブや青年会議所の設立など公益活動に尽力した。昭和58年4月2日、老衰のため勝浦市の自宅で死去。代表作に「銀蛇の窟」「豹の眼」「快傑黒頭巾」「まぼろし城」「大陸の若鷹」などがある。

会津 信吾
1959年東京都中野区生まれ。駒澤大学経済学部卒。少年小説、犯罪、映画など、明治から昭和初期にかけての日本の大衆文化、社会風俗の研究・評論を中心に活動。書家・歌人の會津八一は大伯父。横田順彌の感化でSF史研究を志す。同氏との共著『快男児押川春浪』で第9回日本SF大賞を受賞。他の著書に『昭和空想科学館』『日本科学小説年表』、編著に『怪樹の腕』(共編)などがある。


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