駐車場のねこ 嶋津輝 (著) 文藝春秋 (2022/4/6) 803円

「オール讀物」新人賞受賞作「姉といもうと」を含む傑作短篇集。

(単行本『スナック墓場』を改題)

幸田文の『流れる』に憧れる家政婦の姉と、指がないが活動的でラブホテル受付をする妹。

つぶれたスナックの女性店員たちが開いた競馬場での同窓会。

職人気質のクリーニング店主と常識外れの若い女性客。

駐車場の猫に餌をあげている布団屋の妻と、〝役者のような美男子〟の夫……。

おもわずほほえんでしまうユーモア。人間観察からあふれでる、生きることへの〝姿勢の良さ〟がにじみ出る。

解説・森絵都「どんな個性も大らかなユーモアをもって包みこむことで、マイナスをもプラスに転化させる。これぞ嶋津マジックだろう」

何気ないやりとりから生れる違和感がクセになる、オリジナリティ溢れる全7篇。


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