「愛した彼は体を売って、生きていた」
2023年初春、本作品の映画化が決定。
出演は鈴木亮平、宮沢氷魚。文庫版には鈴木亮平の特別寄稿を収録。
「母が死んで、『死にたい』と思っていた僕の何かは死んだ」。
14歳で母を亡くした浩輔は、同性愛者である本当の自分の姿を押し殺しながら過ごした思春期を経て、しがらみのない東京で開放感に満ちた日々を送っていた。
『エゴイスト』高山真
映画の予告より。好きになった人は身体を売って家族を支えていた。それを止めたいと願ったのはエゴかどうか。セクマイ恋愛モノというよりも、その先にある家族との繋がりに重きを置いたような作品。哀しみの感情が痛いほど伝わってくるのだが、これが自伝と知って驚いた
#読了 pic.twitter.com/THyT5Iw7Ip
— まり (@subrosa001) January 5, 2023
30代半ばにさしかかったある日、癌に冒された母と寄り添って暮らすパーソナルトレーナー、龍太と出会う。
彼らとの満たされた日々に、失われた実母への想いを重ねる浩輔。
しかし、そこには残酷な運命が待っていた・・・。
龍太と母を救いたいという浩輔の思いは、彼らを傷つけ、追いつめていたのか?
僕たちは、出会わなければよかったのか?
愛とは、自らを救うためのエゴだったのか?
浩輔の心を後悔の津波が襲う。
人は誰のために愛するのか。
賛否両論渦巻く、愛のカタチ。
【著書プロフィール】高山 真
東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業後、出版社で編集に携わる傍ら、エッセイストとして活躍。
著書に『恋愛がらみ。不器用スパイラルからの脱出法、教えちゃうわ』(小学館)、
『羽生結弦は助走をしない 誰も書かなかったフィギュアの世界』(集英社)、
『愛は毒か 毒が愛か』(講談社)など。
2020年没。
「素晴らしい本でした。とにかく泣けて堪りませんでした。赤の他人が、小さな家族を形成していく様子が、淡々と描かれているそんな感じのお話でした。読んで良かったです。映画も是非見てみたいです。」
「世の中の多くのひとの、LGBTQへの理解が深まる事を期待します。」
「とても好きな作品でした。なので読後は他の著作も読みました。現在販売されていない本は高額転売品しかなかったので図書館で借りました笑。久しぶりに紙の本を読みました。著者がご存命の時はその存在を存じ上げませんでした。しかし残された作品に触れる事が出来てよかったと感じました。映画も楽しみです♪」
|