空腹時の血糖値が正常であっても、糖の負荷試験で異常があれば、軽度の糖尿病に入れてよいと考えられます。
また、インスリン分泌が抑制されていたり、負荷後30分のインスリン分泌の立ち上がりが悪い場合では、
将来糖尿病を発症するリスクが高いので、この場合も軽度の糖尿病と考えてよいでしょう。
現在では、血糖値の高いことによる糖毒性のもたらす悪影響の意味がかなり明らかとなっています。
従って、血糖値は可能なかぎり正常域である110mg/dlに下げるべきという時代となっているのです。
その意味で空腹時の血糖値は正常でも糖の負荷試験の2時間値が高めであれば、軽度の糖尿病として治療対象とすべきです。
それでは、軽度の糖尿病をどう扱ったらよいのでしょうか。
指摘しておきたいことは、空腹時の血糖値だけを指標にしても合併症は予防できないという点です。
そして、治療としては具体的には、教科書的となってしまいますが、ライフスタイルの改善です。
これはすなわち、食事療法を始めるために栄養を考えることと、運動療法です。
実際には、こうしたライフスタイルの改善の継続がもっとも難かしいでしょう。
短期間なら実践できるのですが、糖尿病の治療はまさにライフワークとなってしまうからです。
ライフスタイルの改善というのは、食事療法では「制限、制限、制限」で、軽度の糖尿病の人は楽しくないです。
ですから、強制ではなく、喜びや楽しみを味わいながら生活習慣を変えられるという方向にもっていきたいものです。
軽度の場合は、運動と食事療法が大切です。
食事療法もサプリと組み合わせることで、本人の負担も軽くなりますよ。