映画で見えた世界 佐藤忠男 (著) 桜雲社 (2016/9/1) 2,178円

未知の映画をさがして世界中を旅した評論家の映画史ノート!

世界中の人々が共通のモラルを一緒に模索する場になっている今日の映画

圧倒的に優位に立っているハリウッド映画の価値観が世界中に浸透していく

しかしそれとは違う考え方でつくられているすぐれた映画はたくさんある

古今東西の映画を見つづけた佐藤忠男が語る、知られざる秀作とは…?

「未来の世界映画は多様な価値観や好みを綜合したものであるべきである」

時代劇と日本人/忘れられた時代劇とその監督たち

あるべきだった戦争映画/映画が描いた戦争

映画のなかの妖怪変化/変質した「怪談」の怖さ

映画とイデオロギー/私の映画批評 ほか

「佐藤忠男氏のファンである。氏の書かれた本はほとんど読んできたが、新聞雑誌などはすべて目をとおすわけにはいかない。本書は、ここ20年近くのうちに書かれた文章だが、残念ながら佐藤氏は切り抜き保存してきたが、どこに書いたものはは不明になっているという。これは惜しいが、だからと言って本書の価値が損なわれるわけではない。映画を通じての氏の反戦平和などの主張が心に響く。印象に残ったのは、戦争と映画の章、爆弾三銃士と亀井文夫の闘う兵隊、木下恵介の二十四の瞳、爆弾三銃士の「美談」は知っていたが、空閑少佐と自決美談は知らなかった。二十四の瞳について著者は被害者意識だけでできているように感じたそうだが、中国の謝晋監督から、彼の評価を聞かされ少し考えが変ったという。なお日活撮影所について、1954年に建設されたとあるが、同じ調布に1934年、日活多摩川撮影所が建設されており、社史にはその記述もある。54年については調布に日活撮影所建設とあり、拡充したものか。どなたか教示いただけたら嬉しい。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事