死体は〈灼熱密室〉で甦る!
欠落を抱える者たちが陶芸で身を立てる山奥の函型の館。
師匠が行方不明となり、弟子たちの間で後継者をめぐる確執が生じる。
諍いが決定的になったとき、窯のなかでばらばら死体が発見された。
奇怪なことに、なぜか胴体だけが持ち去られていた。炎の完全犯罪は何を必要とし、何を消したのか。
『炎舞館の殺人』月原渉#読了
シリーズ中のイチオシ!
陶芸家の師匠と欠落のある弟子たちが暮らす館。後継者争いの中で増え続ける「たりない死体」の謎。
シリーズ物を活かしたツイストがミスディレクションとなり、ありがちなトリックを上手くきめている。館と住人の設定もワクワク感◎— 虎の子@読書垢 (@kaowatatorako) August 1, 2021
過去の猟奇事件と残酷な宿命が絡み、美しく哀しい「罪と罰」が残される――。
ラストの1行に慟哭が響く。「このように生きるしかなかった者たち」への著者の深い共感が、全編をつらぬく本格ミステリー。
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