紅蓮の雪 遠田潤子 (著) 集英社 (2024/2/20) 968円

最愛の双子の姉が自殺した。

彼女の最期の足取りを追って、大衆演劇・鉢木座を訪れた伊吹は、そこで女形としての才能を見初められる。

入団した先に待っていたのは厳しい稽古と、家族のように温かい座員との旅暮らし。

だが、充足した日々と裏腹に、心に巣食った孤独の闇はいつまでも伊吹を蝕み続ける。

やがて明かされる禁断の真実。

鉢木座と姉の死を巡る因縁とは? 血脈の呪縛と禁忌に迫る問題作。

【著者略歴】
遠田潤子(とおだ・じゅんこ)
1966年生まれ。2009年『月桃夜』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。17年『冬雷』で第1回未来屋小説大賞を受賞。著書に『アンチェルの蝶』『雪の鉄樹』『オブリヴィオン』『

「『冬雷』のような暗さの感じさせる作品でした。大衆演劇とサスペンスを混ぜ合わせた非常に興味深いです。旅芸人と禁断の恋は切っても切れないのかもしれませんが、読みやすく、最初から最後まで飽きずに一気に読めます。遠田氏の作品は、次回策も期待します。」

「初期作品群で感じたようなどろどろ、ねちねち、ひりひりとした淫靡、陰惨な世界は、往年の下町の玉三郎を彷彿させる旅芸人一座の白粉と紅の匂いに満ちた、文字通りの「近親相姦」的倒錯と相俟って、読むこちらがくらくらしてきそう。これが癖になる読者も多いでしょうね。大量の血と涙と怨嗟の叫びはお決まりで、鉄板の出し物であればこそ、おひねりをひとつという気にもさせられるわけで。」

「遠田ワールドが広がっていく。レトロな大衆演劇を背景にして。最初から最後まで不協和音がぎしぎしと鳴り響いている。もがきながらも不器用に生きる。何も知らず背負って生きていく辛さ。”汚れている”と思う心の葛藤、心の叫び。胸が締め付けられる紅い色と、対する純白。読了し、本のタイトル「紅蓮の雪」が、印象深く染み出してくる。」


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