ある愛の寓話 村山由佳 (著) 文藝春秋 (2023/1/10) 1,870円

原点回帰にして到達点。

猫、犬、馬、人形など、異質な存在との交歓によって導かれるカタルシス、圧倒的な熱量をはらんだ作品集です。

「文字通り「原点回帰」にして「到達点」の短編集でした。矛盾しているかもしれないけど「熟成して、ねっとりした爽やかさ」を感じた本でした。

この小説は、僕も含めた村山由佳さんと同年代の方々がじっくり噛み締めながら楽しめるものだと思います。どの順番でこの6編の短編小説がお気に入りか、村山由佳さんは多分答えてくださらないでしょうが、ファンとしては気になります。ちなみに僕のお気に入りの順番は。。。

晴れた空の下
訪れ
グレイ・レディ
乗る女
世界を取り戻す
同じ夢

上記の順番で、胸にジンとくる、そして少しのほろ苦い涙も。そして「誰しも心の中に、自身の原点となった物語を抱えているはずだ。」との村山由佳さんのあとがきで、忘れていた(というか、気に留めていなかった)自分の原点を探したくなりました。」


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