
最近、世間を騒がせている芸能人の不倫問題。
ほとんどの場合、バッシングをしている人々は当事者とは何の関係もなく、直接迷惑をかけられたり、被害を受けたりしている訳ではありません。
それなのになぜ、強い怒りが湧き上がり、叩かずにはいられなくなってしまうのか―。
そこには、我々人間の「脳」が関係しているのです―。
炎上、不謹慎狩り、不倫叩き、ハラスメント…
世の中に渦巻く「許せない」感情の暴走は、脳の構造が引き起こしていた!

人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人など、わかりやすい攻撃対象を見つけ、罰することに快感を覚えるようにできています。
この快楽にはまってしまうと、簡単には抜け出せなくなり、罰する対象を常に探し求め、決して人を許せないようになってしまいます。
著者は、この状態を正義に溺れてしまった中毒状態、「正義中毒」と呼んでいます。
これは、脳に備わっている仕組みであるため、誰しもが陥ってしまう可能性があるのです。
他人の過ちを糾弾し、ひとときの快楽を得られたとしても、日々誰かの言動にイライラし、必要以上の怒りや憎しみを感じながら生きるのは、苦しいことです。
本書では、「人を許せない」という感情がどのように生まれるのか、その発露の仕組みを脳科学の観点から解き明かしていきます。
「なぜ私は、私の脳は、許せないと思ってしまうのか」を知ることにより、自分や自分と異なる他者を理解し、心穏やかに生きるヒントを探っていきます。
「著者の言う通り、人は、ヘマをやらかした人間を許せない衝動に駆られやすい、という傾向はあるかも知れませんが、同時にそれは、「克服できることでもある」と思います。
私も、以前は、ヘマをした人間を許せない性格でした。
しかし、「自分だって、ヘマをする、不完全な人間のくせして、他人のヘマだけは許せないなんて、人間としてとても恥ずかしいことではないか」と気づいて以降、他人を許せない衝動を離れて、克服することが出来ました。
相変わらず、他人を許せず、ずっと、他人叩きに明け暮れている人は、自分の不完全さは棚にあげて、他人の不完全さばかりを責めている、その「恥ずかしい自分の姿」に気づくこともできない、哀れな人なんだと思いますが、それと共に、どうしても、他人を裁いてしまう自分というものに、自分自身が裁かれて、苦しんでいるのかも知れません。」「私が本書を手に取ったきっかけは、新型コロナウイルスです。いよいよ日本でも感染者の増加が本格化しており、毎日、政府を、企業を、個人を批判するニュースやSNSの投稿を見かけます。私は金融関係の仕事をしていることもあり、新型コロナウイルスの影響については可能な限り客観的にデータを集め分析し、その影響を考察する必要があります。そのおかげで冷静に対処できているせいか、今のところ特に私個人としては不自由なく生活を続けられています。そんな私の目には、テレビや新聞、SNSに流れる多くの人の声は圧倒的な混乱と怒りに満ちているように見えます。正直に言って、不思議な気持ちです。何に対して怒っているのか、何のために怒っているのか、それで事態が解決すると思っているのか、あまり理解できません。今、政府が行うべきは可能な限り科学的知見に基づいた現実的な対処であり、メディアが行うべきはその周知と検証であり、市民が行うべきはその理解と対応のはずです。そんな折、本書のタイトルである「人は、なぜ他人を許せないのか?」という問いかけは、ある意味で今、私が理解すべきもののように映りました。
前置きが長くなりましたが、結論から言えば、是非多くの人に本書を読んでもらいたいと思います。本書の主張は非常に有益であり、科学的であり、中立的であり、また簡潔にまとまっています。自分の備忘録がてら本書の主張をまとめると、以下のようになるでしょう(一部私の解釈が入ります)。」
「文春の不倫のサンクションの記事に感銘を受けたので著者の本を購入。
「なぜ人を許せないのか?」の科学的な理論、検証はあまり書かれておらず本人の推測の部分が多い。参考程度に読めばいいかなと。」
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