ぼんやりとした不安の近代日本 浜崎洋介 (著) ビジネス社 (2022/8/1) 1,650円

80年前の課題=現代日本が抱える大問題。

どうやって解決への道筋をつけるか。

米欧との“文明の戦い”に挑む「空気」は、こう作られた。

自己喪失とリアリズムの霧散。そこに到るまでの必然を、明治・大正・昭和の人々の苦悩と葛藤のうちに描き出す。

政治テロはなぜ起きるのか! ?

日本は大正時代、世界の5大国の1つになった。しかし独自性を発揮出来ず、自己喪失に陥る。その穴を埋めるべく進められた大東亜共栄圏構想、戦争……。

本書では大正時代~昭和前期に顕著になった日本人の「自信喪失」状況を浮かび上がらせる。

それを乗り越えるべくブームになった日本浪漫派、京都学派による「日本論」を解説し、国民に与えた影響を描き出す。

同時に、欧米との関係の失敗を分析し、日本の未来へのヒントを提示する。

「評価が別れるであろう一冊。しかし、確実に我々が見つめるべき歴史である。それには、右も左も虚構から目を覚ます必要があるだろう。劣等感に苛まれイデオロギーにしか生きがいを見いだせない人は、きっとこの本を盛大に批判するのだろう。しかし、筆者の言うようにそれこそが近代日本の弱さなのだ。必読の一冊。」

「精神史として日本、日本人の政治と文学を読み解くコンパクトながら意欲的な本である。こういった内容に反して?文章は抑制的で、何もアジテーション的なところは見当たらないが、読み進むごとに日本人としてのわが身のことを突きつけられている気がして、何とも言えない悲しみと歯がゆさを覚えさせられる。」


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