船の食事の歴史物語 サイモン・スポルディング(著)、大間知知子(翻訳) 原書房 (2021/12/16) 2,200円

丸木舟、ガレー船、戦艦から豪華客船まで

長い航海の間、船員や乗客は何を食べていたのか。

船の形が簡素なものから堅牢なものに変わると、食材の貯蔵や調理にも影響した。

食糧補給の寄港地の食文化は海を越えた。

有史以来続いてきた人間と海との歴史を探る。

レシピ付。

これは他に類のない本だ。船上の食事、つまり船乗りや乗客が海の上にいるときに食べ、貯蔵し、調理する食べ物に関する歴史が書かれている。
本書は料理の歴史に関する他のどんな本とも似ていない。船上の食事の歴史は、人間と海の歴史だ。本書の大部分は、大型船や小型船の設計の変化と、その変化が船上での食事をどのように変えてきたかを明らかにしている。
(中略)
この本は他の海運史や海軍史の本とも違う。巡洋艦オリンピア号に関する本の中で、大砲よりも氷製造機に注目した本はほとんどないし、19世紀の帆船に関する本の中で、艤装の型よりも食料貯蔵室の棚の形により多くのページを割いた本はほぼないと言っていい。食事に焦点を当てることで、より一般的なテーマを研究するのとは異なる海運の歴史が見えてくるだろう。
(本書「はじめに」より)

【目次】

まえがき
謝辞
はじめに

第1章 古代と中世世界
第2章 探検の時代
第3章 海軍の帆船
第4章 19世紀の商船
第5章 移民船と奴隷船
第6章 蒸気船と缶詰
第7章 遠洋定期船と冷蔵技術
第8章 新しい技術――潜水艦、クルーズ船、コンテナ船

レシピ集

参考文献

著者について
サイモン・スポルディング(Simon Spalding)
海事史家。カリフォルニア大学バークレー校を卒業後、北アメリカやヨーロッパの博物館などでパフォーマンスや講演を行う。また、スクーナー船、スループ船、バルク船、ブリッグ船などに乗船し、実際に乗組員として勤務した経験がある。アメリカ、ノースカロライナ州ニューベルン在住。


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