イッカボッグ J.K.ローリング(著)、松岡佑子(翻訳) 静山社; 初版 (2020/11/24) 2,420円

ハリー・ポッターの作者J.K.ローリング書き下ろし童話。

コルヌコピア王国は、立派な口髭をもつ王様が治める、世界一幸福な国でした。

豊かな黄金があり、職人たちが作り出す食べ物は、うれし泣きするくらいの美味しさでした。

しかし、国の北部にはマーシランドという霧深い土地があり、伝説によると、そこにはイッカボッグという怪物が棲んでいました。

人々はみな、イッカボッグなんて、子どもを怖がらせてお行儀よくさせるために創られた伝説にすぎないと思っていました。

でも、ある出来事をきっかけに、この伝説が利用されることになります。

王様の側近たちが自分勝手な都合で、イッカボッグは本当にいると、人々に信じさせようとしたのです。

信じない人や、邪魔をする人は、牢屋に入れられてしまいます。

そのせいで、王様の人気は陰りをみせ、豊かだった国は荒廃していきます。

やがて、不運に見舞われた二人の子どもたちが、望みもしていなかった冒険へと送り出されていきます。

イッカボッグ伝説とその真実、希望、友情の物語が、あなたを待っています。

「特に今の時代に必要な話だと思う。子供向けにしては現実味のある過酷な内容もあった。でもその中から希望を見出せる所がJ.K.ローリングらしい。」

「近くの本屋では在庫がなく、購入させていただきました。J・K・ローリングさんの作品とくれば、買わなくてはならないでしょう!!子供を寝かしつける(朗読して自分も読む)為に購入。途中で子供が夢の中へ入ってしまうため、まだ途中までしか読んでいませんが、やっぱり先生の作品は、読んでくうちに引き込まれます。」

「多くの人は、この国の統治の仕方や貧富の差に「なんて酷い!」と嫌悪感や憤怒を覚えるはずだと思う。けれどふと気付く。私たちが生きるこの社会が実はこのような仕組みー”上級国民”が得をして、下々の者が涙を飲むーになっているのだと。この物語は単なる童話ではなく、立派な社会風刺作品だと思う。」


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