ジャーナリストの仕事 齊藤信宏(著) 青弓社 (2021/6/21)

スマートフォンやSNSの普及で情報過多時代に突入し、メディアを取り巻く環境は激変した。

フェイクニュースやフィルターバブルといった新たな問題が山積するなか、社会に伝えるべき情報と見解を的確に流し、情報の受け手に思考を促すジャーナリストという仕事が担う役割は大きい。

本書では、安倍政権の「桜を見る会」問題などを追及した「毎日新聞」の現役記者が、豊富な経験からジャーナリストの仕事内容と心構えを解説する。

地方支局で警察署回りをした新人時代から、警視庁の記者クラブに所属して他社と特ダネ競争を繰り広げた社会部時代、兜町で証券会社や銀行を取材した経済部時代、長野支局で体験した松本サリン事件の顛末、海外赴任、そしてデジタル時代に求められる新しいジャーナリスト像まで、著者のジャーナリスト人生をなぞりながら豊富なエピソードとともに解説する。

「政権の監視役」であるジャーナリストとして第一線で活躍する著者が、新人時代の苦労から「桜を見る会」問題の取材過程まで現場の実情を余すところなく語る、志望者は必読の入門書。

目次

はじめに

第1章ジャーナリストという仕事
1現場に行く
2山道を運転する
3ネタを取る
4組織を知る

第2章なぜジャーナリストになったのか
1国境へのこだわり
2シベリア鉄道で越えた国境
3中国(チベット)とネパールの国境
4資本主義と社会主義
5国境で見た風景
6行ってみないとわからない
Q&A1

第3章松本サリン事件の教訓
1松本サリン事件とは
2奇妙な現場
3地取りで歩き回る
4第一通報者
5まさかのサリン
6事情聴取は二日間だけ
7うわさ
8元日のスクープ
9末、そして教訓
Q&A2

第4章事件記者として
1七社会という記者クラブ
2一日の動き
3尾行した相手は
4 「抜かれる」つらさ
5旗本やっこ、町やっこ
6裏経済を取材して
Q&A3

第5章経済を取材する
1経済記者の仕事
2兜町で知ったこと
3学びの場
4時代の寵児
5銀行取材のおもしろさ
6ラストバンカーの眼光
7霞が関という空間
Q&A4

第6章アメリカという教室
1サブプライムローンは砂上のシステム
2リーマンショックのただなかで
3家と自動車で知るアメリカ
4青い州と赤い州
5ベースボールが映す平等
6デトロイトの割れた窓

第7章これからのジャーナリズム
1激変した新聞の環境
2動きが鈍かった新聞業界
3デジタル時代のジャーナリズム
4統合デジタル取材センター
5 「桜を見る会」取材で見えたこと
6発信してこそのジャーナリスト
7子育てのころ
Q&A5

おわりに


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