フェミニストカウンセリングが拓いた道
母、妻としての役割しか求められない女性たちの心理的虚しさは、贅沢な悩みとして取りあってもらえず、夫からの暴力は夫婦間の問題として軽く扱われていた。
セクハラという言葉はなく、痴漢は女性に隙があったと責任を転嫁された。1980年とはそんな時代だ。
フェミニストカウンセリングは、「苦しいのは、あなたが悪いのではない」と女性たちへ「語り」を促し、社会の変化を後押ししてきた。
「ノー」を言う、自己主張をする、「自分」を伝えるためにもがいた、連帯の土台。
女性たちが語り、聞いてもらえるカウンセリング・ルームをはじめて作った創始者がエンパワーメントの歴史をひもとく。
フェミニストカウンセリングの創始者である河野貴美代さんの「1980年、女たちは『自分』を語りはじめた」を送っていただきました。女たちの自分語り!こんなんなんぼあってもええですからね。 pic.twitter.com/DYkpx4qrsC
— 吉川トリコ (@bonbontrico) April 6, 2023
「このひとがいなかったら、日本にフェミニストカウンセリングはなかった。
最後の著書になるかもしれないと、明かされなかった秘密を今だから語り残す。」
――上野千鶴子(社会学者)
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