1年で最も抜け毛が多い季節は秋なんだそうです。
髪にとって毒となる紫外線や塩素を大量に浴びるのは夏ですが、その影響が実際に現れてくるのは2カ月ほど経ってから…。
抜け毛が多い秋こそ、薄毛対策をしっかりと行いたいところです。
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まずは毒素の除去を考えよう
薄毛を気にしている人の多くは、薄毛を促進してしまう行動が多いことです。
しかも、育毛に良かれと思ってやっていることの多くが、逆に薄毛を招いているのです。
薄毛対策でまず大事なのは、毒素を除去すること。
せっせと育毛剤を振りかける方も多いのですが、毒素がある限りは解決には至りません。
毒素を消すだけでも髪が生えてくることも多いのです。
髪にとって毒になるのは、紫外線、塩素のほか、頭皮の乾燥、血行不良、合成洗剤のシャンプー、リンス、栄養不足、眼精疲労などです。
薄毛対策とは、これらを除去することから始まります。
「父も祖父もハゲているから、自分は諦めている」という人も多いのですが、遺伝は薄毛の原因のごく一部です。
毒素の除去によって、薄毛予防はいくらでもできます。
毒素除去は、誰でもすぐに簡単にできることばかり。
たとえば、シャワーの水温を変えるだけでも薄毛対策に大きくつながるのです。
シャワーを浴びる時、40℃以上に設定する人が目立ちます。
「皮脂をしっかりと洗い流すために、熱めのお湯を使っているし、すっきりするから」。
しかし、育毛を考えると37~39℃がベスト。
熱すぎると過剰に皮脂を奪って頭皮が乾燥しますし、低すぎると汚れた皮脂がたくさん残ってしまうからです。
水温を変えるだけですからとても簡単。
塩素も髪にとっては毒素となりますが、この塩素をブロックするフィルターをシャワーヘッドに設置するだけでも十分に薄毛対策になりますよ。
薄毛対策で皮脂の除去にいそしむ人が多いのですが、これは適量を残すべきです。
薄毛の原因となる頭皮の乾燥を、皮脂が守ってくれているからです。
また、皮脂を除去すると、頭皮が皮脂をまた作り出すため、肝心の育毛に使う栄養が不足してしまうことになります。
ノンシリコンシャンプーは要注意
ノンシリコンシャンプーも人気がありますが、実は要注意です。
シリコンは髪をコーティングする成分なのでないほうがいいのですが、「ノンシリコン」を強調する一方で悪い成分を使うシャンプーがかなりあるからです。
シリコンよりも、髪や頭皮に悪影響を及ぼす洗浄成分のほうをしっかりとチェックしましょう。
合成の界面活性剤でしたら避けるべきです。
合成の界面活性剤は安くて泡立ちがいいので人気がありますが、皮脂を根こそぎ洗い落してしまいます。
天然素材のアミノ酸使用のものを選びましょう。
簡単に洗浄成分を見分ける方法は、「シャンプーが透き通っているか、いないか」です。
アミノ酸使用のシャンプーは透き通ったものが多く、合成の界面活性剤使用のシャンプーは濁ったものが目立ちます。
なお、シャンプーを使わずお湯だけで洗う「湯シャン」が流行ったことがありますが、湯シャンだけでは頭皮の汚れは残ってしまうのでお勧めできません。
実は市販の育毛剤には、髪や頭皮をかえって傷めてしまうものもあります。
エタノールをはじめとしたアルコールが多いものは、刺激が強すぎるので使わないようにしましょう。
アルコールが使われるのは、殺菌作用によって品質保持をする、水と混ざりにくい成分を溶かしやすくするといった理由によります。
どうしても使いたい場合は、「エタノール」などアルコール成分の表示がなるべく後ろの方にあるものを選びましょう。
男性は、あえて女性用を使うのもお勧めです。
というのも、男性はスーッとする清涼感が好きなので、男性用育毛剤にはアルコールが多めに配合されがちだからです。
その髪の洗い方は髪と頭皮を傷つけているかも
髪を洗いすぎると薄毛になると信じて、2日に1回だけ洗う人も多いようです。
しかし、シャンプーの正しい方法は1日に2度洗い。
1度目は、皮脂、汗、ほこりなどのその日の汚れを落とすために行います。
2度目で毛穴にたまった汚れをしっかり落としつつ、頭皮の血行をよくするマッサージをするのです。
なお、シャンプーの前に、しっかりとお湯で流すことが大事です。
こうすることで1度目のシャンプーの泡立ちがよくなるので、泡が行き渡りやすくなります。
頭皮全体をなでて、泡を頭皮におしつけるくらいで済みます。
逆に爪で強くこする方が目立ちますが、頭皮を傷めるのでやめましょう。
2度目は、両手のひらのくぼみと指の腹を使って耳の上の頭皮を頭のてっぺんに向かって5回ほど押し上げます。
こうすることで重力によって引っ張られて硬くなった頭皮をほぐし、縮んだ毛穴を広げて毛穴内の汚れを除去できます。
天頂部は、手のひらで顔を洗うように優しく洗えばOKですよ。
シャンプーの洗い流し方もポイントがあり、男女で異なります。
ほとんどの男性は、うつむいて後頭部から洗い流します。
逆に女性は上を向いて、額からシャワーのお湯を浴びることが多いはず。
そのため、男性は生え際(前頭部)、女性は首の付け根部分に洗い流しが蓄積されがちです。
ここをしっかりと洗い流しましょう。
ドライヤーは使わない
頭皮が濡れたままだと不潔になり、薄毛を招きます。
かといってドライヤーを使うのは早計。
なるべく使わないのが正解なのです。というのも、頭皮の乾燥を招くからです。
人間の体温だけでも髪はかなり乾きますから、タオルを軽くポンポンと当てる「タオルドライ」で十分です。
ロングヘアーでも、髪をタオルで包むようにして軽くたたけばいいでしょう。
タオルドライだけで、男性なら15分、長髪の女性でも80分ほどで乾くはずです。
「すぐに寝たい」「出かけたい」という場合だけ、ドライヤーを使えばいいでしょう。
ただし、頭皮に直接風が当たらないようにします。ドライヤーは髪の毛だけに当たるように、上から下へと使います。
ダイエットで薄毛になる人多し
極度の食事制限も、髪には毒となります。
当たり前の話ですが、髪も食べ物から作られます。その栄養が不足すれば、薄毛になるのは自明です。
しかも栄養は、生命活動に直接影響しない部分が後回しとなります。
停止すれば即死となる心臓や脳にまずは栄養が行き渡り、髪や爪は最後のほうに栄養が届きます。
ですので、食事制限の影響を真っ先に受けるのは実は髪なのです。
トレーニングジムで炭水化物制限を指導された女性が、体重は10kg減ってウエストが引き締まったと喜んでいた一方で、髪が抜けてしまったのです。
結局のところ、「規則正しく栄養バランスのとれた食事を」ということになりますが、忙しい現代人には難しい話でしょう。
そこで優先順位をつけると、朝食はしっかりと摂りましょう。
昼食と夕食で得た栄養は筋肉の生成やホルモン分泌に優先されるため、3食で育毛に一番直結するのは朝食となります。
コップにたとえるとわかりやすい
ちなみに髪の毒素は、アレルギーと原理は同じです。
花粉症が花粉をある程度浴びると発症するのと同じように、毒素を少し浴びてもすぐに薄毛にはなりませんが、毒素がある程度蓄積されると薄毛が始まります。
その毒素をためる容器をコップとすると、コップに毒素が満タンになってあふれてしまうと、薄毛が始まるのです。
薄毛になりやすい人はコップが小さく、薄毛になりにくい人はコップが大きいだけなのです。
つまり、毒素をたくさん浴びてしまえば、誰でも薄毛になります。
他にも、頭皮マッサージは効果的です。
市販の多くの育毛剤よりも安全で効果の期待できる育毛液を作る、育毛にうってつけの作りおき野菜レシピ、シャンプーで落ちない汚れを除去するオイルパックなどです。
他には、薄毛向けのサプリなどが注目されています。やはり栄養補給が一番ですよ。