
母との軋轢や葛藤を赤裸々につづった名篇
「私は心のどこかで母の死を願っていたところがあったように思われてきて、その罪の意識におののいた。
……心映えの悪い娘として母をくるしませたことも、正直に書くことによって、母の許しを乞いたいと思った。」(あとがきより)
太宰治の生涯を知ると悲惨な思いをした女性が多くいる。その中でも太田治子さん(現在70歳)の思春期は想像するに余りある。『心映えの記』を読む。こんな素敵な文章が埋もれてしまうのは惜しい。死に急いだ太宰を『心映え』という言葉ではね退け生き続けている太田治子さんの本をもっと読みたいと思う
— ??Sweet Nature??自然のままに?? (@shizennomamani) July 30, 2018
小説『斜陽』のモデルであり、太宰治の愛人でもあった母・太田静子。
女手ひとつで〈私〉を育ててくれた母に対して、〈私〉は「心映えのいい子」ではなかった……。
「斜陽の子」として生まれた著者が、その現実に繰り返し突き当り、焦りや怒りをそのまま母にぶつけてしまう。
おそらく、普通の親子関係よりも数倍濃密な日々を、赤裸々に綴った一冊。
家族とは、愛とは何かを問う、直木賞にノミネートされた名篇。
「「あなたは心映えが悪いから、お相手が現れないのよ。」
なかなか結婚出来ないことを、母にそう言われた筆者。
母娘の深い愛と反発の記録。筆者の母の言動にハッとするほどの清らかさを感じて胸打たれる。
“性格”でも、“気質”でも、“気立て”でもなく、やはり“心映え”であると読んで納得する。」
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