航空戦 シリーズ戦争学入門 フランク・レッドウィッジ (著), 矢吹啓 (翻訳) 創元社 (2022/9/15) 2,640円

空戦の歴史を幅広く論じたすぐれた概説書

エア・パワーが中心的な役割を果たした戦いや危機、論争を紹介するとともに、その技術的変遷や各時代のエア・パワーの機能を論じる。

第一次および第二次世界大戦はもとより、一般にあまり知られていないアフリカやアジアの紛争を含め、エア・パワーの役割について論じ、さらにドローンによる戦争にも言及。

戦争の形態や戦略に大変革をもたらした空戦の歴史を幅広く論じたすぐれた概説書である。

〈目次〉
第1章 エア・パワーの基礎
1 エア・パワーとは
2 本書の構成
3 空爆のアナトミー
4 エア・パワーの四つの役割
5 航空作戦の諸側面

第2章 幕開け――第一次世界大戦、一九一四~一八年
1 偵察
2 空の管制
3 攻撃
4 第一次世界大戦中の戦略爆撃
5 海のエア・パワー
6 エア・パワーの確立
第3章 理論と実践――戦間期、一九一九~三九年
1 構造の供給――独立空軍
2 アイディアの提供
3 航空機の開発
4 戦闘機の台頭
5 戦略爆撃が本格的に始まる――スペイン内戦と日中戦争、一九三六~三九年
6 海のエア・パワーの具体化
第4章 第二次世界大戦――西ヨーロッパの航空作戦
1 戦場のエア・パワー、一九三九~四五年
2 空の管制の確保――イギリス本土航空戦【バトル・オブ・ブリテン】、一九四〇年
3 「因果応報」――爆撃機攻勢、一九四二~四五年
4 技術の進歩
5 「合同」する爆撃機攻勢
6 ヨーロッパの爆撃戦争――結果と論争
7 海のエア・パワー
第5章 第二次世界大戦――太平洋の航空戦争
1 真珠湾攻撃からミッドウェイ海戦まで
2 「アイランド・ホッピング」
3 極東の戦略爆撃
4 原爆による空襲
5 第二次世界大戦におけるエア・パワー――一つの結論

第6章 冷戦、一九四五~八二年
1 発展するエア・パワー
2 新しい技術
3 朝鮮戦争
4 相次ぐ独立戦争、一九四五~七九年
5 ヴェトナム戦争
6 繰り返される中東戦争、一九四七~八二年
7 繰り返される印パ戦争、一九四七~七一年
8 エア・パワーと海洋領域
9 結論

第7章 エア・パワーの極致、一九八三~二〇〇一年
1 ボイドと「機略戦」
2 ウォーデンと新古典的エア・パワー理論
3 精密性の台頭
4 ステルス、偵察、情報収集
5 ペルシャ湾岸の航空戦、一九八〇~九一年
6 湾岸戦争
7 人道的戦争における強制――ユーゴスラヴィア紛争、一九九一~九九年
8 結論

第8章 軽航空機【エアロスタット】からアルゴリズムまで、二〇〇一~二〇年
1 九・一一、アフガニスタン、イラク
2 「緊急事態作戦」、二〇〇三~一八年
3 ドローンの成熟
4 ハイエンド紛争への回帰?
5 サイバーと情報領域

第9章 「逆境を乗り越えて目的地へ」?

参考文献
推薦図書
索引


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