ビアトリクス・ポターの物語 リンゼイ・H・メトカーフ(著)、ジュンイ・ウー(イラスト)、長友恵子(翻訳) 西村書店 (2021/7/8) 1,760円

キノコの研究からピーターラビットの世界へ

「よく見て、考えて、本物どおりにスケッチしたい」

世界中で愛される絵本作家は、生き物と自然が大好きなサイエンス・ガールでした。

ビアトリクスは少女時代、スコットランド高地の自然のなかを歩き回り、気にいったものすべてを集めてスケッチに熱中しました。

たくさんのペットを飼い、動物の骨格まで観察して正確に描こうとしました。

大人になるとキノコに魅せられ、スケッチはもちろん、研究を重ねて論文を書き、有名な学者たちに提出しました。

1800年代の多くの女性と同様に、みとめられようと懸命だったのです。

のちに世界中で愛される絵本作家となったビアトリクスが、自然と芸術の両方に情熱をそそぎ、自分の道を見出すまでを描きます。

知られざる一面に新たな光をあてた伝記絵本。

著者について
文・リンゼイ・H・メトカーフ(Lindsay H. Metcalf)
ジャーナリスト、ノンフィクションの絵本作家。子どものころからビアトリクス・ポターの世界が大好きで、頭の中はビアトリクスみたいに疑問でいっぱいだった。著書に『Farmers Unite!』『No Voice Too Small』(いずれも未訳)など。夫と2人の息子とともにアメリカのカンザス州の田舎を探険している。

絵・ジュンイ・ウー(Junyi Wu)
イラストレーター。ビアトリクス・ポターのお話と絵が大好きな子どもだったので、絵本を作ることができてとても幸せ。ビアトリクスのように楽しみながら自然の美しさと微妙なニュアンスの表現を探求している。アメリカのカリフォルニア州で、器用な夫、かしこいネコ、陽気なウサギと暮らす。ニューベリー賞オナー作品『Scary Stories for Young Foxes』(未訳)のイラストを担当。

訳・長友恵子(ながとも けいこ)
翻訳家、エッセイスト。訳書に『中世の城日誌』(産経児童文化出版賞JR賞)、『ぼくだけのぶちまけ日記』(ともに岩波書店)、『せんそうがやってきた日』(鈴木出版)、『ピーターラビットのクリスマス』(文化出版局)、『ヤーガの走る家』(小学館)など。子どものころから筋金入りのネコ好き。紙芝居文化の会運営委員。


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