最後に「ありがとう」と言えたなら 大森あきこ (著) 新潮社 (2021/11/17) 1,485円

死は別れではなく始まり――

4000人以上を見送った納棺師が出会った、家族の物語。

なくなった夫に頭をなでてほしいと願った妻。

姉弟が覚えているお母さんのいいにおい。

お気に入りの洋服を着て何度もだっこされた小さな“なきがら”――。

故人を棺へと移す納棺式に、ひとつとして同じものはありません。

生と死のはざまのごく限られた時間に、家族は絆を結び直していく……。

ベテラン納棺師が目頭を熱くした宝石のような実話集。

第1章 においのぬくもり 声のやすらぎ
「いい子、いい子」して欲しかった
桜の下の棺
悲しいのは当たり前だよね
音の記憶
お母さんのにおい
人は死ぬとどこに行くの?

第2章 旅立ちのための時間
生と死の間の時間
親父の思い出なんてない
最後のお風呂
霊感納棺師になりたい
「このたびはご愁傷しゃまです」
「悲しい」と「怖い」
亡くなった人に呼ばれる話
驚かない技術
どんな顔で逝きますか?
上手くいかない日の話

第3章 棺は人生の宝箱
鰻と日本酒と留袖と
あの世に何を持っていく?
「やっぱりお父さんだった」
最後のお出かけに着ていく服
最後の会話
会いたい幽霊
どんな反応も当たり前
幸せの俳句は「ありがとう」への返事
よいお母さんになりたい

【コラム】
納棺式の流れ
納棺式のタイミング
紙の上の納棺式

「著者の大森さんの、ご自身の大切な方の見送りに心残りがあった…という点に、とても共鳴するところがあります。読んだタイミングも、私にとって、とても意味のあるものでした。そしてまだ発売されたばかりだったのですね。そんなタイミングでこの本に出会えた事を嬉しく思うし、この本との出会いは、私に必要なものだった、と思うしかないですね。納棺師として長く従事されてきた方が、プロとしての意識はもちろん、この本から感じ取れる優しさや尊厳、愛情溢れる気持ちをもって懸命に成して来られた事に、敬意を表したい。こんな納棺師さんに、納棺してほしい。」


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