脚本家・高遠奈津は、創作の鬼に導かれるようにして夫との穏やかな暮らしを捨てた。
いくつかの恋を経て、現在は物書き志望の恋人・大林一也と暮らしているが、大林もまた奈津の心と身体を寂しくさせる男だった。
自分に触れず、遊び歩くばかりの大林に気を遣いプレゼントを捧げ続ける日々の中で、元恋人たちと逢瀬を重ねる奈津だったが…。
自由と官能、孤独と愛憎の果てに、奈津がたどり着いた果てとは?
文学賞三賞に輝いた前作『ダブル・ファンタジー』に続く、魂と官能の傑作長編小説。
「週刊文春」連載中から「面白過ぎる」と多くの読者・執筆者を夢中にさせた強烈な吸引力のある一冊。
「一気に読みました。面白かったです。ダブルファンタジーを読んでいませんでしたが、それでも読めました。ですがダブルファンタジーも読んでみたくなり一気に読みました。その後また続きを読みたくなりミルクアンドハニーを結局2回読みました。今とってもミルクアンドハニーロスな気分です。最後には本当に心と身体がピッタリの人と出逢えてハッピーな終わり方で読んでいてスッキリしました。私も少なからずモラハラ男、ダメンズと関わった事があるだけに、著者さんも経験しているのかな?と共感しながら読めました。男という者、女性の細かな心の動きが上手に表現されていると思います。
ヘタな恋愛マニュアル本を読むより、現実的な男女関係が描かれている作品だと思います。武の様な理想の男性が現実にいれば女性は幸せになれる事でしょう。またこの続々編!?読みたいです。」「ことばってこんなにも意味を含み変えて表現できるのかと圧倒。ストーリーは永く生きていれば、近いものはある。しかし、このことばの豊富さにはどんな作家と言われる人達も及ばない。多分、恥ずかしくて書けなくなるのではと思う。」
「ダブルファンタジーがいまいちと思っていたけど、続編と知らずに読み始めた。最初は「やはりダブルファンタジーの続編だなぁ」と思って読んでいたけれど、後半一気に面白くなった。無骨だけど安定感のある真っ直ぐな優しさ・愛情をもつ武との再会によって、やっと自分らしく生きていけるという心の安心感。それとは正反対の家族との死に直面。そのギャップが壮絶だけれどとてもリアルだった。そんなことがあっても、やっぱり前を向いて生きていくことを静かに受け入れていく主人公がとても潔くてよかった。」
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