多汗症で悩む人は、人口の3%から4%と言われています。
特に、わきの下や、手のひら、足の裏、顔の周りなどに異常に汗をかく病気なのです。
このうち、日常生活をする上で、いろいろと支障をきたしてしまうのが、手のひらの多汗症といえます。
人と握手ができないこともそうですが、ノートや資料が汗で濡れて破れてしまうといったことも頻発します。
さらに、仕事で制限が出てしまうのです。
音楽家であれば、楽器をもつ手が汗で滑ってしまうとうまく演奏できません。
美容師であれば、ハサミが滑ってうまく使えないといったこともあるでしょう。
成長期に、治療を受けることなく悩みながら過ごしてしまい、中にはいじめの原因となった人もいるかもしれません。
また、不登校や引きこもりの原因となるケースもあるのです。
多汗症はたかが汗ではありません。
多汗症は、本人にとっては非常に辛い病気なのです。
多汗症の基準
多汗症の症状の重さは、3段階に分かれています。
軽度は、手は汗で湿っているのですが、光の反射を利用して見ないと、汗ばみが分からない程度です。
中等度になると、手のひらの汗ばみがはっきり見える状態となります。
この段階では、水滴まで見えてしまいますが、水滴がしたたり落ちる程ではありません。
重度になると、手のひらに汗の水滴ができます。
さらに、汗がしたたり落ちる状態です。
一度、手を握って開くと水滴がしたたり落ちるくらいです。