塞王の盾 今村翔吾 (著) 集英社 (2021/10/26) 2,200円

【第166回直木賞受賞作】

どんな攻めをも、はね返す石垣。

どんな守りをも、打ち破る鉄砲。

「最強の楯」と「至高の矛」の対決を描く、究極の戦国小説!

越前・一乗谷城は織田信長に落とされた。

幼き匡介(きょうすけ)はその際に父母と妹を喪い、逃げる途中に石垣職人の源斎(げんさい)に助けられる。

匡介は源斎を頭目とする穴太衆(あのうしゅう)(=石垣作りの職人集団)の飛田屋で育てられ、やがて後継者と目されるようになる。

匡介は絶対に破られない「最強の楯」である石垣を作れば、戦を無くせると考えていた。

両親や妹のような人をこれ以上出したくないと願い、石積みの技を磨き続ける。

秀吉が病死し、戦乱の気配が近づく中、匡介は京極高次(きょうごくたかつぐ)より琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。

一方、そこを攻めようとしている毛利元康は、国友衆(くにともしゅう)に鉄砲作りを依頼した。

「至高の矛」たる鉄砲を作って皆に恐怖を植え付けることこそ、戦の抑止力になると信じる国友衆の次期頭目・彦九郎(げんくろう)は、「飛田屋を叩き潰す」と宣言する。

大軍に囲まれ絶体絶命の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける――。

【プロフィール】
今村翔吾(いまむら・しょうご)
1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビューし、同作で第7回歴史時代作家クラブ賞・文庫書き下ろし新人賞を受賞。2018年「童神」(刊行時『童の神』に改題)で第10回角川春樹小説賞を受賞、同作は第160回直木賞候補となった。『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞を受賞。2020年『じんかん』で第11回山田風太郎賞を受賞、第163回直木賞候補となった。2021年、「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第6回吉川英治文庫賞を受賞。他の文庫書き下ろしシリーズに「くらまし屋稼業」がある。

「大津城の戦いだけでなく、日野城の戦いや鯰江城の戦いも描かれていて面白かったです。
さらに穴太衆と国友衆の話だけかと思ったら甲賀衆も出てきて正に滋賀県、近江国のオールスターでした。
ただ一つだけ…大津城の開城理由は史実の方が良かったかと思いました。」

「取り上げた対象が名もなき市井の民だが、その人間の影響力が立体的に当時の様子を浮かび上がらさせている面白い小説。」

「眠る時間も惜しんで短時間で読み終えた今、もっと時間をかければ良かったと思っています。
今一度読み返すつもです。」


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