宮崎の山奥に異動になっていた山本猛元店長が、 三年ぶりに、吉祥寺本店に店長として復帰した。
張り切る店長だが、相変わらず、人を苛立たせる天才だ。
しかし京子は、心の中で「お帰りなさい」とつぶやいた。
そんな中、本や書店を取り巻く環境はますます厳しくなってきたが、 それでも京子は、新人作家の才能に出逢い、打ちのめされ、 好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っています。
スタッフの磯田さんや、覆面作家だった大西先生や神楽坂で小料理屋を営む親父さんや、優しき先輩たちに、応援を受けながら――。
小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く問い直す、第二弾。
『新! 店長がバカすぎて』
山本店長に振り回される書店員さんたちの葛藤、そして、谷原さん父娘の付かず離れずの距離感。 何度も大笑いしながら読みました。店長不在時に起きたコロナ禍や元店長の苦悩、ますます厳しくなってゆく本や書店を取り巻く環境。本を愛する人々の熱い気持ちが伝わる物語。 pic.twitter.com/wY8HfOgcvc— ルカ@読書垢 (@ruka_3388) September 13, 2022
「楽しみにしていた店バカの2作目(新バカ?)はやっぱりちゃんと面白かったし、やっぱり店長は店長でした。京子ちゃんはしっかり年齢を重ねていて、悩みの質が切実で、でも本質はなにも変わってなくて、ニヤニヤとしんみりと!!!が行ったり来たり忙しかったです。とくに心に残ったのは長いエピローグを生きているという箇所と、だから素晴らしいといったところでした。日常は続く。そのことに麻痺しないようにしていきたい。」
「大好きなシリーズの2作目。がっかりすることも少なくないですけど、やっぱりちゃんと面白かったです。こちらもきちんと、おかえり店長、という気分に。某書店のツイッターに「迫真のノンフィクション(笑)」といったツイートがありましたが、だとすると書店のみなさんは本当大変な思いをしながら私たちに本を届けてくれているのでしょう。本書の中の一節にありますが、私もやっぱり書店のある街に住んでいたいと思いました。働く人間がやっぱり前を向ける物語です(それにしても「イノセントデイズ」や「八月の母」と同じ著者とはやっぱり思えません)。」
「前作も面白かったが、本作も良かった。宮崎から帰ってきたバカ店長の下でストレスをためながら黙々と働く京子たち書店員の悲喜こもごもの日常を描いた快作を十分堪能できた。しかもラストの展開が奇想天外で驚いた。そうきたか・・・という意外な展開に意表を突かれた。いずれにせよ、前作同様、書店員の働きぶりが活き活きと描かれていて心地良かった。店長のいじめやら客からのクレームやらいろいろあって書店員の仕事って本当に大変だと改めて痛感した。全国の書店員さん、今日も御仕事お疲れ様です!と激励したい。」
|