近年発見された白洲次郎の未発表写真を掲載
1930年代、30代の白洲次郎が商用で欧米に度々長期滞在した際に愛機ライカで撮影。
その後、近縁者以外にはその存在を知られることなく、長く埋もれていた約400カットの未発表モノクロ写真を中心に構成する写真集です。
白洲次郎が、自らピントを合わせ、シャッターを切った風景や人物には、彼の美意識の結晶のようなものが垣間見え、記録写真を超えた、一級の写真芸術がそこにはあります。
牧山桂子『写真家 白洲次郎の眼』(小学館)
白洲次郎の未発表写真を中心とする写真集。
愛機ライカで撮影した写真は、もし彼が写真家として写真集を出すとしたら…というコンセプトのもとテーマ別に編集されています。
表紙をはじめ、家族だから見せる、妻 正子のリラックスした表情も素敵です。 pic.twitter.com/JSjtMrMZ49
— わおん書房 (@waonbooks) May 13, 2022
「正子」「クルーズ」「ファミリー」「ロンドン」など、テーマや被写体、撮影地毎に厳選した写真を中心に、「もしも写真家・白洲次郎が現代にその写真集を出すとしたら」という、編集コンセプトの元、ご遺族、関係者の人々の協力、監修の元実現した企画です。
愛用のライカや旅行鞄、服飾品の紹介、「白洲次郎の青春」(筆・青柳恵介氏)と題したエッセイも挿入した、白洲次郎の世界を堪能できるビジュアルブックです。
2022年は白洲次郎生誕120年、再び昭和史のヒーローに脚光が当たることでしょう。
白洲ファン未見の貴重な発掘写真をメインコンテンツに据え、彼がファインダー越しに見つめた風景を通して、白洲次郎とはいかなる人物だったのかを見て、読んで、感じられる1冊です。
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