公立小学校教諭のひかりは、都内の赴任先で衝撃を受ける。
立ち歩き、暴力、通じない日本語……。
強くならなければ、子どもたちは守れない。
公立小学校の教師になって五年目のひかりは、都内の赴任先で出会った人々に衝撃を受けていた。
日本語が話せないベトナム国籍のグエン・ティ・ロン、授業中に教室を出て行く今田真亜紅、不登校気味で給食だけ食べに来る佐内大河、クラス分けに抗議をしにくる児童の母親…。
ひかりの前任者は鬱で休職中。さらに同僚からは「この学校ではなにもしないことです。多くのことを見ないようにしてください」と釘をさされてしまう。
持ち前の負けん気に火がついたひかりは、前向きな性格と行動力で、ひとりひとりの児童に向き合おうとするが……。
虐待、貧困、性暴力――。過酷な環境で生き延びる子らに、悩みながら寄り添うひかりが最後に見た希望とは。
藤岡陽子さん『空にピース』幻冬舎入荷しています #うさぎや矢板店 パネルにコメントが載りました?気づいたら、ひかり先生に心の中で伴走しながら読んでいる自分がいて、生徒の言葉に思わず涙がこぼれた。小説だから伝えられることがある。子ども達の未来を変える鍵になる。タイトルに願いを込めて?? pic.twitter.com/FQ59A7pF5x
— 書店員きらり3888 (@kirari3888) February 24, 2022
著者について
1971年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学留学。慈恵看護専門学校卒業。2006年「結い言」が、宮本輝氏選考の北日本文学賞の選奨を受ける。09年『いつまでも白い羽根』でデビュー。著書に『手のひらの音符』『晴れたらいいね』『おしょりん』『満天のゴール』『跳べ、暁!』『きのうのオレンジ』などがある。
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