「睡眠負債」というのは、毎日きちんと寝ているつもりでも、必要な睡眠時間に対するわずかな睡眠の不足分が、
まるで借金(負債)のようにじわじわと積み重なっていく状態を表す言葉です。
その蓄積した睡眠不足の影響によって、自分でも気づかないうちに仕事や家事のパフォーマンスが低下したり、
深刻な病気のリスクが高まったりする可能性があることが、最新の研究によって明らかになってきたのです。
「睡眠負債」は日本人の、とくに働き盛りの人々に広がっているといわれています。
それだけ、対策の重要性が叫ばれているのです。
徹夜明けや平均睡眠時間が3時間の日が続くなど、極端な寝不足となれば強い眠気を感じ、
自分でも脳のパフォーマンスが明らかに落ちていることがわかります。
ところが一日の睡眠時間が6時間程度で、本人はしっかり眠れていると感じていても、
本来必要とされる睡眠の質と量からすると、実はわずかに足りていないということがよくあります。
そのわずかな睡眠不足の影響は自らの身体への“借り”となってしまうのです。
それは、本物の負債のように自覚のないまま、日々じわじわと積み上がっていきます。
それが「睡眠負債」の恐ろしさということです。