「沖縄戦」指揮官と遺族の往復書簡
戦没兵士は、私の最愛の人でした。
手紙が浮き彫りにする感動の人間ドラマ
沖縄戦で、米軍から陣地奪還を果たした大隊があった。
奮戦むなしく兵士の9割は戦死。
終戦直後から24歳の指揮官・伊東孝一は部下の遺族に充てて「詫び状」を送り続ける。
時は流れ、伊東から「遺族からの返信」の束を託されたジャーナリスト夫婦が、“送り主”へ手紙を返還するなかで目撃したのは――。
不朽の発掘実話。
「戦場での記録と共に、実在した兵士とその家族一人ひとりに焦点を当てています。教科書やニュースで見る「戦争で〇〇人死亡」といった背景にある人生を切々と綴られていました。
紹介されていない手紙にもどれ程の人生があったのでしょうか。戦後79年となっても、ご遺族が悲痛な想いを背負っていること。大隊長が生き恥と話す言葉の重みは、計り知れません。
読み進めるほど涙を止められませんでした。大黒柱がいなくなった家族の日々は壮絶だったでしょう。愛する人の知らせが空の白木の箱のみで終わってしまう…。「愚かな戦争」を若者は、遠い昔と思わず目を背けてはいけません。」
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