対テロ工作員になった私 トレイシー・ワルダー (著), ジェシカ・アニャ・ブラウ (著), 白須清美 (翻訳) 原書房 (2022/2/15) 2,640円

「ごく普通の女子学生」がCIAにスカウトされて

教師志望の私は就職フェアでCIAにスカウトされ、何も分からぬまま対テロ工作員として世界各地でスパイ活動をすることに。

情報の最前線を経験した「普通の女子学生」による驚きの手記。

『パブリッシャーズ・ウィークリー』でも話題。

『対テロ工作員になった私』は、CIAのテロ対策スタッフ・オペレーション・オフィサーとして、またFBIの特別捜査官として過ごした日々を綴ったものである。記憶を基にしているため、誤りがあることは免れない。それでも、日記やインターネット、私が携わった活動に関する本を参照し、正確でありのままに記述するよう最大限の努力を払っている。
(中略)
『対テロ工作員になった私』は、CIAの出版審査委員会に提出されている。委員会は、国家の安全を脅かすと思われる特定の句や文章を修正するという条件で出版を許可した。私は修正箇所をそのまま(本文中に○○○○○○として)残し、前後の文章の流れを保てるようにした。
一言で言えば、この本には省略されている部分が多々あるが、それでも語るべきことが豊富にあるということだ。九月十一日の攻撃からイラク侵攻を通じて、私は自分の仕事への緊迫感が高まるのを感じた。その緊迫感、そしてこの物語を伝える一方で、私たちの国と、私たちのために働く男女が危険にさらされるような事実が明かされないことが、私の願いである。
――トレイシー・ワルダー
(本書「著者のコメント」より)

【目次】

免責条項、著者のコメント
1 交戦地帯 九・一一以降
2 ソロリティの生活 カリフォルニア州ロサンゼルス 一九七八年~二〇〇〇年
3 転機 バージニア州ラングレー 二〇〇一年九月十一日
4 ザ・ヴォールト バージニア州ラングレー 二〇〇一年九月~二〇〇二年一月
5 毒物学校 アメリカ、西ヨーロッパ 二〇〇一年~二〇〇二年
6 トード氏のワイルドライド アフリカ 二〇〇二年九月
7 一つの世界 ヨーロッパ 二〇〇二年冬
8 クラッシュ・アンド・バン アメリカ、非公開の場所 二〇〇三年三月
9 正直に答えれば報いを受ける バージニア州ラングレー、中東 二〇〇三年三月~五月
10 マリブ・バービー アフリカ 二〇〇三年
11 バン、バン、ブーン! 中東、交戦地帯 二〇〇三年
12 出身校を馬鹿にしないで! ヨーロッパ 二〇〇四年二月~四月
13 閲覧注意 バージニア州クワンティコ 二〇〇四年五月~八月
14 女の子 カリフォルニア州オレンジ郡 二〇〇四年九月~二〇〇五年八月
エピローグ 革命の時は今 テキサス州ダラス 現在

【著者略歴】

トレイシー・ワルダー(Tracy Walder)
アメリカ屈指の名門校、南カリフォルニア大学在学中にCIAにスカウトされる。CIAテロ対策センターの元スタッフ・オペレーション・オフィサー(SOO)。FBIロサンゼルス・フィールド・オフィスの元特別捜査官。FBI退職後、テキサス州ダラスのホッカデイ・スクールで高校生に歴史と政治を教える。現在、全米の女子高生に国会安全保障カリキュラムを提供する非営利、非党派グループ「ガール・セキュリティ」の理事会に所属。

ジェシカ・アニャ・ブラウ(Jessica Anya Blau)
作家。ジョンズ・ホプキンス大学、ガウチャー大学、ファッション工科大学でライティングを教えている。著書に『メリー・ジェーン[Mary Jane]』、『レクシーの問題[The Trouble with Lexie]』など。

「UCLAで政治オタクだった女子大生がCIAに入って、いきなり911に直面し、その後のアルカイダのテロを未遂に防いだり、CIAでの生活(海外出張が多い)に疲れて、FBIで防諜を志したり、FBIで中国のスパイを摘発したり、それでもFBIでは(女性を理由に)正当に評価されずに幻滅して退職し、高校で歴史の先生をやっている話。
アメリカって奥が深いし、こんな経歴の高校の先生がいるとか、やはりアメリカは強いな。
あと、CIA容赦ないな。いくら911直後とは言え、新入社員をここまで実戦投入するのかと。」


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