嘘 Love Lies 村山由佳 (著) 新潮社 (2021/1/28)

切なさに悶え読み必至!

絶望の果てに辿り着く、究極の愛の物語。

幼い頃に養父を亡くし、母親の愛人から日常的に暴力を受けていた刀根秀俊(とね・ひでとし)に、十四歳のとき初めて気の置けない存在ができた。

中学二年のクラス替えで、近くの席になった美月、陽菜乃、亮介だ。

四人で過ごす時間は、秀俊にとってかけがえのないものとなる。

しかしその年の夏休み、彼らをある事件が襲った。

想像を絶するような悲劇に、四人の人生は一変してしまう。

それから二十年。

大人になった秀俊は、暴力の連鎖から抜け出せず、彼を思う美月、そして陽菜乃と亮介もまた、いまだ秘密と後悔にもがき続けていた。

絶望の果てに辿り着く、究極の愛の物語。

◆解説・馳星周氏(直木賞作家)
絶望のどん底で喘ぐ者を描いてなお、村山の眼差しは穏やかで優しい。
人という生き物を愛おしんでいるからだろうか。

「中学2年の仲良し男女4人組の当時のお話と大人になった現在のお話。500ページを超えるボリュームがありましたが、あっという間に一気読みしてしまいました。それぞれが複雑な家庭事情を抱えながらもお互いを大切に思いやりつつ、時には負の感情も抱き…そんな誰でも心当たりのある当たり前で複雑な感情が丁寧に描かれていて、いろんなところで感情移入して涙腺が緩みっぱなしでした。」

「最後まで気持ちを持っていかれる本、久しぶりに出会いました。本当は4人の誰も悪くなくて幸せになるべき子たちだったのに…悲しみと優しさがどんどん膨れ上がった結果大きなモンスターとなってしまった。
ひなのと、美月には、幸せになってほしい…続編があって、ひなののその後を見たいと思いました。」

「子供の頃の4人の物語であり、アウトローな世界、バイオレンス、そしてレガシーが重なり合う話です。
一気に読み切らずにいられなくなる流麗な文体に村山由佳さんのこの話に込めた気持ちがわかるような気がします。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事