安いニッポン 「価格」が示す停滞 中藤玲(著) 日本経済新聞出版 (2021/3/9)

「日本の初任給はスイスの3分の1以下」、

「日本のディズニーの入園料は、世界でもっとも安い水準」、

「港区の平均所得1200万円はサンフランシスコでは『低所得』」、

「日本の30歳代IT人材の年収はアメリカの半額以下」 ……

ときには、新興国からみても「安い」国となりつつある日本の現状について、

物価、人材、不動産など、さまざまな方面から記者が取材。

コロナ禍を経てこのまま少しずつ貧しい国になるしかないのか。脱却の出口はあるか。

取材と調査から現状を伝え、識者の意見にその解決の糸口を探る。

2019年末から2020年にかけて日経本紙および電子版で公開され、SNSで大きな話題をよんだ記事をベースに取材を重ね、大幅加筆のうえ新書化。

「これまで、デフレ一般について論じる書籍は汗牛充棟であったが、海外との比較などを踏まえ、「安さ」のもたらすネガティブ・インパクトについて、このように具体的な警告をわかりやすくかつ明瞭に示してくれたものには個人的には出遭わなかった。取り上げられている個々の事象に関してはそれぞれ断片的に聞きかじってはいたものの、そういった点と点がつながり、大きな見取り図を与えられたという印象。時宜を得た好著だと思います。」

「アベノミクスでの極端な金融緩和と円安政策の結果、「安い日本」に観光客が押し寄せたが、それは結局は日本人の労働力の価値を安売りすることで、自らを貧しくしただけではなかったのではないか。単なる値下げではなく、高い価格でも買ってもらえる高付加価値化を目指す政策への転換が必要なことを示唆する本といえる。」

「日本は世界中から安いので観光に来る。ただ安いから。世界は賃金が上がっている アニメーターもこれまで外注していた中国の方が時給がバカ高い。いったい誰か大儲けしているか 安倍前首相が必死で賃上げを訴えたがマスコミも無視した。」


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