
ストロングスタイルプロレスを主宰する初代タイガーマスク(64=佐山聡)が、10月1日に心不全で死去した永遠の師匠・アントニオ猪木さん(享年79)を追悼しました。
電話で話す機会も
「ショックでした。電話してから会うって話になったけど、僕も体調を崩していて出ていけなくて。それで亡くなったというので、残念の極みです」と声を落とした。
約2週間前、久々に猪木さんと電話で話す機会があった。「お元気ですか?」と聞くと、猪木さんは「4回死ねなかったよ」と語っていたそう。
猪木さんが難病「全身性トランスサイレチンアミロイドーシス」と闘っているのは把握していましたが、初代タイガーもパーキンソン病の疑いで闘病生活が続いています。
そのため、「どこかで会わないといけないな」と思っていた矢先だったそう。
この試合を見たんだよ!生で!
今思うと凄いカードよな!
アントニオ猪木、タイガーキング(佐山)対藤田和之、佐々木健介だもんな!!#アントニオ猪木 pic.twitter.com/ysvXgGuLrX— もりさとchan (@dir_en_sato3104) October 1, 2022
UFOで行動をともに
初代タイガーは1981年4月に新日本プロレスでデビュー。
猪木さんと並ぶ二枚看板として人気を博しましたが、83年8月に引退を表明。
その後に現役復帰し、猪木さん率いる「UFO(世界格闘技連盟)」で行動をともにしました。
猪木さん、プロに転向したばかりの小川直也、新日本プロレス期待の若手だった藤田和之らとともに、多摩川の河川敷で「闘魂棒」を振り回す練習風景は話題になりました。
「いろんな思い出ばかりですね。いろいろなことを話し合ったこととか、親しくしてもらったこととか、練習風景とかですね。当然、練習は厳しくもあり、うれしくもありました」
と振り返りました。
舟橋「口にサーベルを咥える、タイガー・ジェット・シン。燃える闘魂、アントニオ猪木!」 pic.twitter.com/haeyIuwhOy
— ねひつじ (@nehitsuji) October 2, 2022
ストリングスタイルを標榜
猪木さんと語り合う中で「プロレスの現状を嘆いていましたね。あまりバカにしたものを本当に悔しがっていました」そう。
だからこそ、初代タイガーは猪木さんの「ストロングスタイル」を標榜し続けているのです。
「猪木イズムですね。今後も残さなくてはいけないと思います」と強い口調で決意を込めていました。
プロレスも野球も子供の頃からあまり見なかった。でも、アニメや漫画を通してみるプロレスと野球は大好きだった。変な子供だよね
猪木さんも、やっぱりアニメのタイガーマスクのイメージが強い。ヒーローとして、アニメと現実に名を馳せた人。また、一つの時代が逝く…
心からお悔やみ申し上げます。 pic.twitter.com/P53KFnw7vZ— 麻宮騎亜?@KIA_ASAMIYA 【9/30 太陽系SF冒険大全スペオペ!最新6巻発売!】 (@kia_asamiya) October 1, 2022
ネットの声
「初代タイガーマスクは、格闘技の動きの延長の中で、あのキレのあるダイナミックな動きを繰り出すところがかっこよかったんですよね。受けてもらってるのが分かってる前提で、例えば空中で2回転しての技を出しても、それは体操競技的なアクロバットであって、格闘技的な凄み、かっこよさとはまた違うもので、猪木のストロングスタイルを体現しつつの、あの4次元殺法だったから、あれだけ人を惹きつけることができたんだろうと思います。現代の見る側、見せる側が「プロレス」と分かった前提でやってる中では、あの境地には、たどり着けないような気がします。本物の猪木イズムが継承されていくことを願っております。」
「初代タイガーはご存知の通り華麗な空中殺法で一世を風靡したスーパーレジェンドですが、当の佐山氏はそうした飛んだり跳ねたりの、見せ物的要素の強いプロレス路線を実は余り好まず、猪木氏が提唱していた「プロレスこそが最強の格闘技である」と言う猪木イズムに共鳴していて以降、佐山氏は己の理想とする格闘者としての道を歩んで行くのですが、皮肉な事に試合会場に足を運ぶ一般のお客さんの多くは佐山氏の好きでなかった初代タイガーマスクの飛んだり跳ねたりの試合の中に十分な興奮と満足を見出していたのである。
佐山氏は天才すぎで、彼の格闘家としての理想は多くの人達には余り理解されず、好きでなかった初代タイガーが多くのファンの心の拠り所になっている現実を認めざるを得なくなり今日に至っているようですが、猪木イズムは猪木氏の死後も決して完全に途絶える事はなく、様々な所で様々な人達に継承されてゆくのだろうと思いました。」
「思えば新日はアントニオ猪木を頂点として、藤波、長州、タイガーマスクがいた頃が黄金期だった。会場はどこも満員札止め、ワールドプロレスリングの視聴率は毎週20%を超えて、新間寿曰くプロレスブームじゃなくて新日本プロレスブームだと言って譲らなかったくらい凄かった。」