5代目新型プリウス_世界初公開_ハイブリッドは永遠に

トヨタ5代目「新型プリウス」世界初公開! 7年ぶり全面刷新で「デザイン&走り」強調! 歴史重ねたプリウスの役割とは

2022年11月16日、トヨタは5代目となる新型「プリウス」を世界初公開しました。

7年ぶりにフルモデルチェンジを遂げるプリウスは、どのような進化を遂げているのでしょうか。

7年ぶりフルモデルチェンジ! 5代目「新型プリウス」はどうなる?

「世界初の量産ハイブリッドカー」として1997年に誕生した初代プリウス。

その後、2代目(2003年)、3代目(2009年)、4代目(2015年)、そして今回5代目(以下、新型プリウス)にフルモデルチェンジを遂げました。

初代は「21世紀に間に合いました。」というキャッチコピーが有名ですが、これは当時社会問題となり始めていたクルマの環境問題に一石を投じる「エコカー」というジャンルを切り開いたゆえのものでした。

その後、2代目になった際には世界的に加速する環境問題に対して、レオナルド・ディカプリオなどのハリウッドスター達がレッドカーペットにプリウスで登場。

この演出は世界に向けて「プリウスは環境に優しいクールなクルマ」として認知されるきっかけとなり、日本のみならず世界中で大ヒットとなりました。

さらに、3代目では日本の新車販売台数史上でも稀な年間販売台数を31万5669台(2010年)、31万7675台(2012年)と30万台超えを2度も達成し、それまで30年以上も販売台数1位だったトヨタ「カローラ」を抜くなど、トヨタの看板車としての地位も築いています。

その一方で、4代目では新プラットフォームTNGAを採用した第1弾モデルとして華々しくデビューします。

しかし、ユーザーからは「歌舞伎顔」ともいわれる垂れ下がったヘッドライトやテールライトのデザインが不評でした。

ハイブリッド車が昔よりも珍しいものではなくなったという時代変化もあり、歴代モデルほどの販売台数には及ばなかったものの、当時の販売台数でもNo.1になるなど「プリウスブランド」の高さを誇示しました。

そうして、1997年の初代誕生から25年目となる2022年、新型プリウスとフルモデルチェンジを遂げたのです。

HYBRID Reborn

新型プリウスの開発コンセプトは「HYBRID Reborn」。

これは100年に一度の変革期といわれる時代にプリウス自らが生まれ変わり新たなHYBRIDの象徴となるという決意が込められているといいます。

さらに新型プリウスは、「一目惚れするデザイン」「虜にさせる走り」をキーワードとして掲げることで、数値や理屈ではなく、感性で選ばれるエモーショナルな愛車となるように開発がおこなわれてきました。

この2つのキーワードを達成するために考えられたのが新たなパッケージです。

4代目で初採用されたTNGA(GA-C)も第2世代に進化。ヒップポイントを30mm下げ、車幅も拡大することで、よりワイド&ローなスタイルを実現させました。

さらに歴代モデルが採用してきたモノフォルムシルエットを引き継ぎながら、ルーフの頂点を後方に移動することでよりスポーティなシルエットに進化させました。

フロントでは、ハンマーヘッドの短形を強調するコの字型デザインを採用し、リアには薄型で立体的な横一文字ランプが後続車に対して存在感を付与するほか、ランプ下部には「PRIUS」のエンブレムが付いています。

ボディサイズ(先代比)は、全長4600mm(+25mm)×全幅1780mm(+20mm)×全高1420mm-1430mm(-40mm)、ホイールベース2750mm(+50mm)となっています。

インテリアは、車内を役割ごとに明確に分割した「アイランドアーキテクチャー」の採用により機能的なデザインを追求。

これにより、さらに運転に集中し、走りを楽しめるスポーティなテイストを取り入れつつ、ブラックを基調としながらインパネやファブリックのトーンと質感で差を出したといいます。

さらにトヨタ初の「お知らせ機能」として、先行車の発進などを検知するとインパネ下部のイルミネーションが点滅してドライバーに知らせます。

パワートレインは、すべての電動モジュールを刷新した1.8リッターハイブリッド車、国内初搭載となる2リッターハイブリッド車、2リッタープラグインハイブリッド車をラインナップ。燃費は先代の4代目と同等以上になるようです。

走りの面では、GA-Cプラットフォームの改良や各ボディ骨格の強化、フロント/リアのサスペンション性能向上などにより、優れた操縦安定性/快適な乗り心地/高い静粛性を実現させているといいますから、期待されるところです。

新型プリウスは、ハイブリッド車は今冬、プラグインハイブリッド車は2023年春頃の発売を予定しています。

グローバルでは、日本をはじめ北米・欧州をはじめ順次展開。

サブスク「KINTO」でも展開予定です。

新型プリウスの開発責任者である大矢賢樹氏は

「新型プリウスのスタイリッシュなプロポーションにはお客さまの感性に訴えかける力があります。ストレスのない気持ちの良い加速によって、走り出した瞬間に楽しさを実感出来るはずです」

とコメントしています。

新型プリウスにある特徴的な機能とは? そして「プリウスに求められるもの」とは

新型プリウスには、蓄積したデータをもとにドライバーの運転行動を予測してさまざまなシーンで燃費向上をサポートする機能を採用しています。

例えば、冬場の燃費向上を目的とした場合にはGPS情報をもとに目的地周辺に近づくとEV走行に切り替える世界初の「先読みエコドライブ」を採用。

同様の機能では、ドライバーの運転行動を学習して「先読み減速支援」や交通情報をもとに「先読みEV/HVモード切替」などを搭載しています。

さらに気象情報や車内の温度を予測して外気/内気を切り替える「気象情報連動エアコン制御」により、燃費向上に貢献します。

そのほかの機能・装備では、高度運転支援システム「アドバンスパーク(リモート機能付き)」や、近年ニーズの高まる「ドライブレコーダー」。停電時などに電力を供給できる「アクセサリーコンセント(AC100V/1500W)」や、プラグインハイブリッド車には「ヴィークルパワーコネクター」も備わっています。

このようにさまざまな進化を遂げた新型プリウスですが、トヨタとしてこれまでのプリウスと比べてどのような違いがあるのでしょうか。トヨタの前田昌彦副社長は次のように語っています。

「新型プリウスは、ハイブリッド車としての普及の幅を用意しています。
それは、エントリーからトップまで価格面、さまざまな走りの特徴があるハイブリッド(各2種類の排気量/駆動方式)、BEVの魅力も持つPHEVなどを用意することで、新型プリウスはある意味フルラインナップといえます。
実際には、コンパクトなヤリスやアクアではカバーできない、大人四人で乗ってもひとりで長距離乗っても、一家に1台でまかなえる「万能なクルマ」という価値があるのではないかと。
それでいて全体的に、雰囲気が醸し出すエモーションさという面では、僕はクラウンに負けてないんじゃないかなと思います。
あくまでもプリウスは元々持っていた(きわめて低燃費なハイブリッドシステムを広く)普及させるためのクルマであって、環境を良くするために、皆さんに多く選んでいただいて、賛同していただいて、普及させる(手の届きやすい価格)ためのチョイスですっていう、歴代のプリウスが担ってきた位置づけを、どこまでも広げていった完成形が今回の新型プリウスということじゃないかと。
昔からプリウスの役割は『環境技術は普及してこそ環境技術』といわれてきて、当たり前なんですが、実は意外と燃費競争なんかに没頭していると『普及させるってどういうことなんだろう』と思ったりもします。
そうした意味でも今回の新型プリウスは、ザ・コモデティ(ベーシック)からザ・走りっていうものまであって、改めて選んでいただきやすいすごいポテンシャルあるハイブリッド車になっていると思います」

新たに「HYBRID Reborn」というコンセプトで登場した5代目新型プリウスが、ユーザーからどのような反響が出てくるのか、大きな注目です。

ネットの声

「ヨーロッパやアメリカが電気自動車を押し進める理由が、トヨタのハイブリッド車を始め日本車の内燃機関技術に勝てない現状があると思う。よって電気自動車を売りに出す理由は完全に日本車潰しです。CO2削減だと表向きだけで言って、実際には大型バッテリー生産による環境悪化や大量の電気需要が高まってしまう結果となり、決して二酸化炭素が減るわけでは無く逆に増加傾向になるんじゃないか?ただ自動車だけをみてエコだとかいう人達の思考には大きな間違いがある事に気がついて欲しいと思う。きっとトヨタはもっと先の視線で未来の自動車のあるべき姿を考えているはず!」

「EVがやたらともてはやされているが、車体側の航続距離が多少伸びたとしても、まず充電インフラを何とかしてくれないと遠出もできないし、マンション住まいはどうやって充電するんだ?って問題が今後数年で解決するとはとても思えないので、日本でEV市場は徐々に拡大するだろうが、結局まだまだHEVだろう。
海外でも先進国ならばともかく、発展途上国ではEVなんて到底普及段階じゃない。走ってる車の大半が日本の中古車だけど、HEVを扱える整備士がいないからプリウスさえ1台も見かけない国がたくさんある。中国はEVだと優先的にナンバーもらえたり、政策的な誘導があるから普及し始めてるけど、結局充電で苦労している話をよく耳にするし。」

「燃費に関してはトヨタは圧倒的だ。
初代プリウスからもう20年以上が経過するのに未だに初代プリウスの燃費を超えてくる欧州外車を見たことがない。
ディーゼルにしたり小排気量ターボにしたりマイルドハイブリッドをつけたりするが燃費、コストパフォーマンス、信頼性においてプリウスを上回る欧州車は出てこない。
価格上昇分と燃費で削れる費用が合わないとか言う人もいるがそもそも環境対応は欧州が主導している事なので多少高くても作るべきで言い訳になってないし、費用バランスが合わない事が理由なら高級外車に搭載される理屈が意味不明。
要は純粋な燃費では全く勝負にならないから商品として出せないということ。
今一度プリウスの素晴らしさを理解して世界に広めましょう。
勝てる分野では徹底的に勝つ事を日本人として最大限協力する事で日本経済の復活が見えて来る。」

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