新車の価格高騰だけじゃない! 若者のクルマ離れはなぜ進んでしまったのでしょうか。
「若者のクルマ離れ」と言われ始めたのは2005年くらいから…。
若者の興味関心がゲームやパソコン、携帯電話などへと移り、若者向けとされていた低価格なスポーツカーが姿を消し始めたころでしょう。
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軽自動車でも200万円! 新車の価格が上がった
これは軽自動車も含めたすべてのクルマに言えることですが、安全性への関心が高まったことで自動ブレーキなどの先進安全装備が備わっています。
材料でも軽量で高剛性なハイテン材などが使用されるようになり、衝突安全性が高まりました。
こうした原材料費の高騰によって、どうしても新車の価格は高額になってしまいます。
20代の平均年収は、国税庁が行っている「民間給与実態統計調査(令和元年分)」によると20歳から24歳までで264万円、25歳から29歳までで369万円と開きはあるものの、軽自動車でも200万円を超える車両価格を見て、わざわざ多額のローンを抱えてまで手を出そうとしないというのが現状でしょう。
脱炭素社会の是非はとりあえず置いといて。
クルマが電気自動車ばっかりになったら嫌だなぁ。
生活に必要な人はともかく、若者のクルマ離れはますます加速するだろうな。— 鉄筋メーカーのなかのひと (@YEL6TIafSoXTbeh) January 30, 2022
ゲームやYouTuneなどの娯楽が増えた
かつては今のような便利な電化製品は多くはありませんでした。
もちろんテレビやラジオなどはあったのですが、選択肢は今に比べて少なかったと言えるでしょう。
しかし、現在の若者はゲームや音楽、YouTubeなどの動画コンテンツなど多くの娯楽に囲まれて生活しています。
今はコロナ禍ということもあり「巣ごもり需要」が伸びていますが、若者にとっては以前から外出せずとも娯楽が豊富にあったのです。
スマートフォン一つでさまざまな娯楽が楽しめる
わざわざお金をかけて外に出ようと思う人が少なくなっているということも要因の一つとなっていそうです。
今朝もNHKでは、若者のクルマ離れが…とかのアンケート?をやっていたが、年間維持費が掛かるから軽自動車が人気だ!なんてまとめていたけれど、そんな維持費等を負担出来なくなったそもそもの理由である三十年近く賃金上昇が無い我が国の異常な経済政策への言及は無し…
— Coldman X (@ORimFHp5xq4kAxg) February 1, 2022
クルマが目的ではなく手段になっている
昔はクルマを持っているというだけで女性にモテていました。
バブル期にはクルマを持つことがステータスとなり「デートカー」と呼ばれるクルマが人気を集めていたのです。
そのために当時の若者はお金をかき集め、クルマに乗ることを目的としていました。
しかし、現在では自動車メーカーのテレビCMを見ていてもわかることですが、クルマが手段に変わってきています。
「クルマを持って何しよう」ではなく、例えば「キャンプに出かけるためのクルマを持つ」なのです。
はじめから目的が決まっている分、クルマ選びに難儀することは少ないのかもしれませんが、クルマが必要な趣味を持っていない人にはクルマは関心の対象から外れてしまうのです。
自動運転になる前に事故が多発する?自動車整備士の有効求人倍率が4.5倍(ちなみに全職種平均は1.13倍)。1人の整備士を4~5社で取り合う状態だ。対して、この10年で整備士自体の数も減ってきている。若者のクルマ離れと人手不足による労働環境が原因。安全なカーライフを送るために整備士の採用は急務だ
— がくさん/吉田 学 (@gakusan8892) February 7, 2022
若者をはじめ多くの人にクルマの価値を知ってもらうことが大切
改めて考えてみると、これは若者の関心の移り変わり、環境の変化によるもので、致し方ない部分があるのかもしれません。
しかし、クルマへの興味がなくなってしまっても「クルマがあることで行動範囲が広がり、趣味をさらに広がりのあるものにしてくれる」という価値観を提供すれば、クルマの必要性は理解されるはずです。
クルマ本来の魅力ももちろん大切だが、ビジネスとして成り立っている以上、売れないものは廃れていくでしょう。
より多くの人にクルマの価値を知ってもらいたいところです。