クラウンの全幅1840mm化…いつかはクラウンの現在地

ついにクラウン全幅1840mmに!! 全幅1.8mの意地はどこに? 

「伝統と革新」に揺れるクラウンのいま

現行型のオーダー終了から約3か月、やっと新型クラウンが動き出しました。

デビューは2022年7月15日とほぼ決まり、販売店でも新型クラウンの紹介がスタートしています。

新しいプレミアムサルーンを提案するクラウン。

すでにベストカーWebでも新型クラウンの特許意匠画像をスクープするなど、だんだんとそのヴェールが取れてきました。

販売店が待ち望んだ情報が来た!その全容はセダン、SUV?

2022年3月14日をもって受注を終えた現行型クラウン。

当時は特に新型の情報もなく、一部改良等を理由に生産を一時停止する程度にしか思われていなかったのです。

しかし、生産再開の話はなく、入ってきたのはクラウンフルモデルチェンジの一報。

トヨタ販売現場でも、大混乱が発生しました。

年度が替わり、4月。全国の販社で全体会議が開かれ、新型クラウンの存在、そしておおよその発表時期が判明しました。

今回の情報展開、そしてデビューの日取りは、この時に発表された予定通りの流れです。

今回のクラウンは、セダン(3BOX)にこだわらず、人が快適に移動できる「サルーン」を究極的に進化させたものと考えたほうがよいでしょう。

クラウン伝統の「ロイヤルサルーン」、これを現代にマッチングさせて具現化したもの。

エクステリアは流麗な形状のファストバックプロポーション。

フロントオーバーハングは155mm長くなり、対するリアオーバーハングは65mm短くなりました。

ボディサイズは全長4930mm(+20mm)×全幅1840mm(+40mm)×全高1540mm(+85mm)(※カッコ内は現行型クラウン比)。

パワートレインには直列4気筒2.4Lターボ+モーターの上位グレード用ハイブリッド(DIRECT4)と、現行のカムリやハリアーに搭載されるNA2.5LのハイブリッドE-fourが採用されました。

全モデルAWDでスタートする予定。

カテゴライズ不明のクラウン、販売への影響は?

セダンというには全高が高くなっています。

1540mmの全高は、レクサスUXと同値です。

この数値だけを見ればSUVと言いたくもなりますが、全長・全幅も20mm~40mm拡大し、高さだけが際立つわけではありません。

高級サルーンに必要な要素を集めて言ったら、この数値に行きついたといったところでしょうか。

ヒップポイントは前席が634mm(+85mm)、後席で621mm(+70mm)と大幅に高くなります。

それだけフロアは高くなり、かつ乗り降りがしやすい高さになっていると見ていいでしょう。

中高年のユーザーが、クラウンに苦労して乗り込む姿を多く見てきたので、ユーザーへ目を向け、時代に合わせた進化をしたと、評価したいポイントです。

営業マンは、

「これまでクラウンは、新型でもクラウンはクラウンだとお客様の信用が厚く、概要説明だけでデザインも分からないまま予約を入れてくれる人が多くいました。
しかし、今回は違います。消滅の話やSUV化するなど、早い段階から錯綜した情報に、我々もですが、クラウンオーナーの方々も翻弄されたことでしょう。確定的な情報を待ってから、動き出したいという方が多くなっています。」

と話していました。

クラウンは不滅

歴代の姿から大きく変わったクラウン。

全幅は歴代守り続けてきた1,800mmを越えた訳ですが、1840mmはカムリと同値です。

輸入車セダンまで狙いに入れるクラウンオーナー層であれば、むしろ1840mmの方が好意的に受け止められる可能性もあります。

クラウンの売り方に関しては、専売していたトヨタ店が一歩リードするのは間違いないでしょう。

ただ、これまでのクラウンと違い、多角的に特徴を捉えることができ、他チャネルでもPRの仕方次第では、自社の管理ユーザーに十分響くクルマとなっているでしょう。

それぞれのチャネル色を出しながら、販売につなげられそうな新型クラウンの存在。

7月15日に、新たなクラウンの歴史がスタートします。

ネットの声

「4発でもしFFならばクラウンを名乗る必要はないのでは?。伝統という言葉に反発するひとがいますが。世界観という言葉でも通じると思います。最近の車は世界観を次の新型車に受け継がなくなって流行りモノになっていますね。これでは次の車に期待するより今の車の世界観を愛して乗り替えないひとも居ておかしくない。進歩ばかりではなくあえて世界観を守る車造りが日本車には希薄なのでいつまでもメルセデスなどのようなブランドが育たない原因。クラウンブランドももう消滅させればスッキリしますよ。」

「1.8mの意地とか一部の人しか知らんから、どーでもいい。それよりも全幅広げるのは良いけど、全国の公共・民間・マンション駐車場、そして戸建ての駐車場が広くなる動きは無い。デザイナーや自動車会社は世界的な流れだとか、世界統一規格で販売できるとか色々と言うけど、車幅が広くなり、良くないことも沢山ある。幅寄せ下手なドライバー多いし。」

「17系2.5アスリートV、18系3.5アスリートと乗り継ぎました。足回りとか全然違う性格でしたが、貧相ではなく、とても実用的で強い車でした。ただ、昨今の風潮には反するであろう個人的意見なのですが、クラウンは6発エンジンを積んでいてくれないと…。現在はV6の輸入車を乗っていて、そこそこ年数も経過してきたので、今度のクラウンに期待したのですが、残念です。」



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