ドラゴンクエストシリーズはどれが好き?ドラクエ狩りとかあったよね

ドラクエ狩り、抱き合わせ商法…ゲーム史に残る社会現象『ドラクエIII』の熱狂と弊害

最近、ゲームソフト発売日の行列って見られなくなりましたね。昔は人気タイトルの発売前夜から並ぶ姿も珍しくありませんでした。

そのようなゲームの行列が社会的に大きく認知されたのは『ドラゴンクエストIII』からでしょう。

その伝説的社会現象を振り返ります。

『ドラクエIII』発売の大熱狂はナゼ?

みなさんは、ゲームソフトを買うために行列に並んだことはありますか?

最近ではほとんどのゲームがオンラインダウンロード販売をしているため、ゲームソフトの行列はなかなか見られなくなりました。

しかし過去には、人気タイトルの発売日には大きな行列ができて、そのお祭り騒ぎと非日常感すらもゲームユーザーは楽しんでいました。

そのようなゲームソフトの行列が、ゲーマーだけではなく、広く社会に知られたきっかけは、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』でした。

『ドラゴンクエストIII』は人気のあまり、様々な事件も勃発し当時大きな話題となりました。

初代『ドラゴンクエスト』が発売された当時は、そもそもRPGがゲームユーザーにあまり浸透していませんでした。

ですから発売と同時に大行列が起こるようなことはありませんでした。

しかし『ドラゴンクエスト』はRPGという新鮮なゲームジャンルの魅力を存分に伝え、多くのユーザーを虜(とりこ)にしました。

結果『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』では、発売前からたくさんのファンが期待することになります。

実は『ドラゴンクエストII』の時点でも、一部店舗では行列も起きていて、あっという間に初回出荷は売り切れて品薄が続きました。

ここでゲームユーザーが学んだことは「ドラクエの新作は人気だから買い逃すとだいぶ待たされるぞ」ということです。

そしていよいよ『ドラゴンクエストIII』が発売されます。

学校や会社を休んで深夜から並ぶ人達

『ドラゴンクエストIII』発売日にはゲーム屋さんや家電量販店の前に朝から大行列ができました。

人によっては、早朝どころか、深夜から並んでいます。

発売日は1988年2月10日、この日は水曜日です。

ゲームをいち早く手に入れるため、会社や、学校を休んで『ドラゴンクエストIII』を買いに来る人がたくさん現れました。

自分の責任で休んでいる社会人はともかくとして、子供たちが学校を休んでいることは大変な問題です。

この日全国で約400人の小中学生が補導されたというニュースもあり、大きな注目を集めました。

警察庁は文部省などに対して再発防止策を要請。

文部省は全国の教育委員会に『ドラゴンクエストIII』を購入するために学校を休むことがないように指導するよう通達、販売店も予約券を発行するなどして混乱防止に努めます。

しかし、事件はこれだけで収まりません。

ゲームをめぐる犯罪!? 恐怖のドラクエ狩り

発売日の熱狂は大変なもので、大型量販店には深夜から並ぶ人を取材するTVカメラが入っていました。

しかしここまでの大騒ぎを想像していない人もたくさんいますから、朝一番で出かけてお店の開店時間に来たと思ったら、とっくにソフトは無くなっていた、というような目に遭う人も多くいました。

そこで事件が起きました。

「ドラクエ狩り」です。

ゲーム販売店を後にする子供などを狙って、複数で跡をつけ、購入した『ドラゴンクエストIII』を脅し取るのです。

発売日のゲーム販売店は大変な人だかりで、次々に購入した袋を持って出てくるお客さんがいるわけで、その中から力の弱そうな子供を狙ってついていくのは、それほど難しくなかったかもしれません。

警察庁の発表によると、発売日だけで9件の「ドラクエ狩り」が確認されていたようです。

当時大半の人にとって、TVゲームは子供のおもちゃという認識でしたから、犯罪行為でそれを奪い取るという事件は大きな衝撃を与えました。

便乗してクソゲーを売りつける!? 抱き合わせ販売

この『ドラゴンクエストIII』争奪戦に便乗して、悪質な売り方をするお店も現れます。

『ドラゴンクエストIII』と売れ残りのソフトをセットにして販売する、いわゆる「抱き合わせ販売」です。

抱き合わせというと、基本的には売れ残りですから、多くの場合は遊びたくもないタイトルを買わされます。

『いっき』や『バンゲリングベイ』など、独特の操作感で投げ出す人も多いタイトルを無理やり買わされてガッカリ……というような話には枚挙にいとまがありません。

しかしそれでも買ったからにはと食らいつくように遊んで『バンゲリングベイ』意外と面白いよ、なんてたくましい子供もいました。

補導にドラクエ狩り、抱き合わせ販売と、多くの事件、問題が起き、社会現象となった『ドラゴンクエストIII』。

でもそれはあくまで一部のことであり、また熱狂の裏返しでもありました。

肝心のゲームはといえば、社会を揺るがすほどの期待を真っ向から受けてなお、いささかも揺るがない、それどころか期待の上をいくロト三部作堂々の完結編。

様々な社会現象、お祭り騒ぎも含め、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』というタイトルの通り、まさしく伝説のゲームソフトとなりました。

ネットの声

「全てが懐かしい。子供がやるゲームとして、これくらいの規模感と、乏しい映像表現力が逆に想像力をかきたて、ネットも普及してないので、オフラインで友達同士でああでもないこうでもないと話が盛り上がり・・・。そんなアナログとデジタルの混ざった時代。もう戻れないけど、この時代を経験できた事に感謝しつつ現在のデジタルに汚染された社会に産まれた世代を可能な限りサポートできる社会人としての大人でありたいです。」

「転職は確かに画期的だったが、賢者を作ること以外ではダーマ到達時でのうま味がないのは転職を試した後でないとわからなかったのが唯一の欠点だったなあ。
呪文を戦士や武道家に引き継がせるにもMPが充分育たないと無意味だし、その呪文自体コンプリートしないとこれもあまり役に立たないからアレフガルド到達が大前提だったし。
やり込みの意味では良かったんだろうが、発プレイ時はむしろストレスも大きかった。アカイライを必死で倒していたあの頃の思い出は、今では笑い話だけどねえ。」

「スーパーファミコンは抱き合わせで買ったけど今思えばあの時代の方が良かったと思う。今は転売で買えないんだもんなあ…抱き合わせは他のソフトも一緒に買うと思えば損はしなかったからね。売れ残りのソフト定価で買わされるとかなら酷いが普通に欲しいソフト選べたからね。
あの頃から比べたら色々便利になった事も多いが寧ろ不便になった事も結構あるよね。」

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