かつて車体の下に「ぶら下がっていた」ヒモはいずこへ……アースベルトの「意味」と消えた理由
50歳ぐらい以上の人でしょうか。
自動車の後ろにベルト状のものをぶら下げているのをよく見かけたものです。
下に向かって矢印が付いていたり、反射板が付いていたりしてちょっとしたアクセサリー的なものだし、人気ゆえか類似品に対する裁判まで起こって話題になったこともあります。
しかし、そもそもなんのために付けていたのでしょうか。
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静電気による発火を防ぐために装着された
結論から言うと、車体の静電を抜くため。冬にドアなどに触れるとパチンとイヤな感じになるのを防ぐために付けていましたし、大型車でも太いタイプをぶら下げていました。
なかにはチェーンの場合もありました。
こちらはタンクローリーなどで、静電気による発火を防ぐためとされていました。
昭和の時代は静電気防止のアースベルトというものをクルマのリアに付けていたのですが、その名残りみたいなものですかね。バケツなんかもありました。 pic.twitter.com/lE0788REWz
— .u??u?? (@NN18003335) December 25, 2021
効果のほどは
その効果となると確証はないとされていますし、ブラブラしているもの程度で地面に静電気が抜けていくのも疑問です。
ただ、最近話題のアルミテープの効果効能で語られるように、自動車など空気の中を高速で移動するものには静電気が溜まりやすく、これを抜くのに効果があります。
アルトにアースベルト取り付け
今付けてる人は中々居ないんじゃあないかな??? pic.twitter.com/OGqZ8XD2ny
— しろまる (@REDFMN) December 22, 2021
見かけなくなったアースベルト
では、アースベルトがなくなった今どうしているかというと、タイヤが地面に抜いています。
もともとタイヤのゴムには電気を通しやすいカーボンが使われていますし、内部は金属でできた繊維が入っているので、電気を通しやすいのです。
ただ、しなやかさと転がり抵抗に有利なように最近使われることが多いシリカは電気を通しにくいため、その対策としてトレッドの一部に導電スリットと呼ばれるラインが入れられていて、ここから抜けていくようになっているのです。
それでもどれだけの効果があるのか気になるところですが、オーディオへのノイズが減ったりするというから、対策する意味はあるようです。
アースベルトと言って車の静電気を地面に逃がすらしいですよ??でも可燃性の危険物積んでるわけでもないならそんな付ける程か?て思いますね。ドアノブ触ったときにビリッてなりたくないんじゃないかな?
— おっω?`)?ー (@silvia300ps) December 8, 2021
ネットの声
「車を降りたときに「バチッ」っと来る静電気。この静電気がたまるのは人体側なので、いくら車にアースを設置しても意味ないです。静電気がたまる瞬間は、人体が座席(シート)から離れる時がほとんど。この帯電を防ぐには、車の金属部分に触れながらシートを離れること。そうすることで、静電気が発生した瞬間から車へと放電されるので、人体に帯電することはありません。」
「ボディー周りの静電気は、周りの空気との摩擦で空気抵抗に影響がある・・・とは言われてるが、やっぱり何をやっても「影響」が、良い方向に転ぶのか?悪化するのか?変化無いのか?さえ判らないよう・・・。乗り降りの際の「パチッ!」は、車のシートから背中を離すときに、ドアノブとか触ってればOK!」
「そういえば関電トンネルトロリーバスは扉と連動してワイヤーにつながった鉄球を地面に接触させてアースを取っていましたね。万が一車体に漏電した時用との事でしたがそうするとタイヤはたいして導通しないということでしょうか。」