『男塾』はなんでもアリが魅力? 矛盾だらけの「ガバガバ設定」が伝説に
1985年から1991年まで「週刊少年ジャンプ」で連載されていた『魁!!男塾』。
累計発行部数2700万部を超える大ヒットマンガです。
2022年には舞台化もされるなど、現在も熱狂的なファンがいるほどの人気を誇ります。
目次
ツッコミどころしかない『魁!!男塾』のガバガバ設定
『魁!!男塾』でたびたび話題に上がるのが、矛盾が多数生まれた「ガバガバ設定」です。
ネット上で「もはや矛盾しかない」「ツッコミどころしかない」と言われる、『魁!!男塾』のガバガバだった設定を振り返ります。
『魁!!男塾』では個性が爆発しているキャラも魅力のひとつです。
たとえば、男塾総代・大豪院邪鬼はあまりにも巨大な図体の持ち主で、約10mはあろうかというサイズです。
そのため彼に注がれるビール瓶まで複数人で抱え上げるほどのスーパービッグサイズでしたが、のちに邪鬼が放つ威圧により体が大きく見えていることが判明しました。
それでも巨大なビール瓶など説明のつかない描写があり、その後なんと『極!!男塾』で「実際に体を自由に大きくできる」という新たな設定が明らかになります。
これにはネット上で「体のサイズをコントロールできるなんてもはや人間じゃないだろ」「後付けが堂々とし過ぎてて気持ちいい」といった声が上がっていました。
あなたよりは謎少ないと思いますよ#男塾 pic.twitter.com/d3DSSoo7gN
— 森園ラブ (@yesprecure5) July 18, 2023
死んだはずのキャラが生きていた
また激しい死闘の末に「死んだはず」のキャラが、詳しい説明なしで生き返ることは『魁!!男塾』名物です。
どんな瀕死の重傷でも男塾塾長代理の王大人(わん・たーれん)が治してしまうため、途中からキャラの死亡を心配する人も少なくなったのではないでしょうか。
死んだと思ったら後からギリギリで助けられていた、というのもよくあるパターンでした。
男塾側だけでなく、敵も驚異の復活を果たしています。
「天挑五輪大武會編」にて、極悪非道な男・藤堂兵衛は主人公・剣桃太郎に頭から真っ二つに斬られました。
悪役が見事に両断された場面のため、「さすがの『男塾』でもこれは確実に死んだ」と、誰もが思ったことでしょう。
しかし藤堂兵衛は見事復活を果たし、「七牙冥界闘編」で元気に再登場しています。
「現代科学の粋を極めた医療設備と世界最高の医師団」によって助かったそうで、「斬られた上に海に落ちたのに、そこから身体を回収して繋ぎ合わせるとは、医師団凄腕過ぎる」「脳や内臓まで斬られたのに、後遺症なしで復活とは」「藤堂本人の生命力も異常」と、「いくらなんでもありえない」とイジりながらも、そんな強引さを楽しむ声がありました。
シンだはずの富樫が生きていて
泣くほど嬉しい塾生数名
どうやってもシなないんだなと驚く塾生かなりの数
※個人の感想です#男塾 pic.twitter.com/ei92DuzxBS— 森園ラブ (@yesprecure5) July 22, 2023
数々のガバガバ設定
矛盾といえば、男塾一号生・月光が「天挑五輪大武會」で搴兜稜萃(けんたうろす)とのバトル中に放った「この月光 生来目が見えん」という発言も有名です。
敵の目潰し攻撃が効かない理由として、突然、月光が盲目であると判明し驚いた読者も多くいました。
しかし盲目だと発言する以前の月光は、「巨大な鉄球に目印をつけて破壊」「透明なブーメランによる攻撃を避けるため自分の血を吹きかけて可視化」など、思いっきり視力を頼りにしている場面があり、「いまさら盲目って言われても……」「心の目的なもので見てたのかな」など、今でもツッコむ声が出ています。
作中で生じた矛盾だけでなく、信じてしまいそうなもっともらしい「嘘情報」が多数載っていた「民明書房」による解説や、宇宙空間を生身で遊泳する男塾塾長・江田島平八の規格外の超人ぶりなどもあり、「アツい展開とツッコミどころだけでできたマンガ」「もともとギャグマンガだし当時あんまり気にならなかった」「矛盾に気付くと余計に面白くなる」と、その勢い重視の内容が今も支持されています。
男塾 大豪院邪鬼の大きさ pic.twitter.com/KPgxXOYpcy
— もぶぴ の定点観察。 (@mobpi_no_teiten) April 12, 2023
ネットの声
「リアリズム溢れる作品は勿論面白いが、逆にガバガバ設定やすぐに生き返るキャラクター等の作品展開も、それはそれで作品的に面白味が有ると思えば良い話なのに…。
只、『魁!』は昭和版アニメだけで良いが、個人的には『暁!?』以降の『男塾シリーズ』のアニメ化を切望します。」「ゆでたまご先生が「辻褄合わせのために面白さを損なってはいけない」的なことをおっしゃってました。現代のマンガやドラマなどは緻密な伏線と回収やどんでん返しをウリにしたものが主流となりましたが、勢いとか面白さとかをもっと押し出しても良いような気がします。
読者・視聴者も寛大に作品を楽しむ姿勢が必要かもしれません。」「完結した作品なら、一気に結末まで見れるから、設定の矛盾とかアラとかがところどころ指摘できるようになったけど、当時としては先の展開が全く読めないから、読み終わったら次週の月曜日を心待ちにして、毎回新鮮な気持ちで読めたのよ。
だから、今でも緻密なストーリーで理詰めの展開よりも、アラがあっても先が読めない荒唐無稽な漫画が好きだな。」