
自衛官の年収はいくらなのか?手当の金額でこんなに変わる
国の平和と独立を守るだけでなく、有事の際は、救助活動などを行う自衛隊。そんな自衛隊に所属する自衛官の年収は「手当」によって大きく変わるのが特徴。
場合によってはもとの給与の倍近い金額になることも。
彼らの給与はどんな仕組みになっているのでしょうか。
目次
賞与や扶養手当の有無が年収の額を左右する
国家公務員である自衛官の給与は「俸給」と呼ばれ、防衛省が定める俸給表に基づいて毎月支給されます。
俸給は、階級や号俸(実績や勤続年数によっての昇格)ごとに金額が設定。その他、2回の賞与や扶養手当などがあり、これらの要素が年収の額を左右します。
自衛隊が公表している年収の例によると、年収額は250万円~1,000万円と幅があるものの、500万円~750万円程度が平均だそうです。
自衛官の給料体系を作るときに先に食と住の費用を差っ引かれて棒給表を作っている。衣食住がタダではなく食と住はもう天引きしてますよと言うべきだね。
— 小笠原理恵 (@riekabot) October 28, 2017
基本給の80%に当たる手当が支給されることも
前述の賞与や扶養手当の他に、勤務の場所や内容に応じて手当が支給されることも。
この自衛隊特有の手当が年収の額を大きく変化させます。
手当には、船舶や航空機への搭乗による「乗組手当」や、危険物の処理といったイレギュラーな対応への「特殊勤務手当」などが存在。
護衛艦への乗船は33%、潜水艦への乗船は45%、航空自衛隊の戦闘機パイロットであれば80%が、手当として俸給の他に支給されます。
手当の具体的な例を挙げると、イラクに派遣された自衛官には30日間で72万円が支給。
福島第一原発での敷地内作業の際には1日あたり42,000円が支給されました。
日本は自衛官の待遇改善をしなければいけない。棒給や年金は職域加算を増やすべきだ。
命をかけて国を守る任務に見合うものにすべき。— 竹屋源十郎 (@suisotown) May 13, 2021
俸給と手当が手厚いけど…
給与面に関しては一見、手厚く感じるかと思いますが、常に最前線で活躍している自衛官の中には、命の危険を常に感じながら任務を遂行している人も……。
前述のようにイラク戦争のような死と隣り合わせの環境下で72万円という手当の金額は果たして妥当か。
一般的なデスクワークの職業とは異なる精神、身体の負担のことを考えれば、この金額は決して高くないのかもしれません。