「初恋の味」はどこからきたのか?
カルピスは、「初恋の味」として知られる国民飲料だ。
ルーツは、モンゴル高原で遊牧民に食されていた乳製品。約100年前に三島海雲によって発見された。
三島は僧侶にして日本語教師、さらには清朝滅亡で混乱下の大陸を駆け抜けた行商人だ。
日本初の乳酸菌飲料を生み出し、健康ブームを起こした。
没後、半世紀近く経ち、三島の名は忘れ去られた。会社も変わった。
だが、カルピスは今も飲まれ続ける。
三島からすれば本望かもしれない。
「国利民福」を唱え、会社の利益よりも国民の健康と幸せをひたすら願った。
カルピスの聖地・モンゴル高原まで訪ね、規格外の経営者の生涯に迫った傑作人物評伝。
12月28日はカルピスを開発した三島海雲の命日。今日は『カルピスをつくった男 三島海雲』の文庫見本完成の報告をかねて、和田堀廟所へ墓参りに。文庫本は1月7日に発売予定。 pic.twitter.com/zOvS37vuf2
— 山川徹『国境を越えたスクラム』5刷出来! (@toru52521) December 28, 2021
<近代文明の危機は、一九七三年よりも恐らく遥かに深まっているのだろう。 救いの大きな鍵はきっとモンゴル的なるものにある。 三島海雲の伝記と思想は今こそ学ばれねばなるまい>――解説・片山杜秀氏
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