親が好きですか?
自分の子供をかわいいと思いますか?
夫婦で同じお墓に入りたいですか?
一緒に暮らしたいのは誰ですか――?
「日本の家族」の象徴である天皇家が抱える諸々、50歳時に未婚の割合を示す「生涯未婚率」(45~49歳の未婚率と50~54歳の未婚率の平均)の上昇、事実婚、シングル家庭、同性婚……近年の家族をめぐる状況は多様化した。
『負け犬の遠吠え』『子無しの人生』『おばさん未満』『男尊女子』『百年の女』など、話題作を発表し続ける酒井順子氏。未入籍のパートナーと暮らし、両親、実兄をすでに見送ったからこそ見えてくる家族の諸問題とは。日本の家族観の変遷を辿りながら、現在を考察、未来予測まで言及する。
こういうこと書いてくれるから酒井順子さん好き
(『家族終了』) pic.twitter.com/cM2jpTpJac— 三村みい (@nikora_2525) September 17, 2021
「「負け犬の遠吠え」」「子無しの人生」など、酒井順子さんの本は何冊か読んでいますが、こちらの本は特に興味深く読みました。ご自分の家族のことから始まり、あらゆる角度から現代の日本の家族を切り取っていますが、嫁と姑の関係性についてなど、目からウロコの考察がたくさんありました。
これまでの著者の本は、女性読者がほとんどだったかと思いますが、今回は家族がテーマなので、どんな人にも響く所があるのではと思います。」「「負け犬の遠吠え」に始まって、男女関係と家族のありようを描き続ける酒井さん。ご自身の「成育家族」を亡くされ、「創設家族」を作らなかった酒井さんは天涯孤独の身となる。酒井さんいわくの、生涯女であり続けた「毒親」である母の存在が、酒井さんに「創設家族」を作ることを躊躇させたのかどうか。まわりでも、片親家庭に育った子(特に娘)が離婚して片親家庭を作る例、貧困低学歴の家庭に育った子がやはり貧困低学歴の家庭を作る例など、残念だがよく見かける。「コドモは社会で育てる」と言うけれど、言うの簡単で実現は難しい。」
「筆者の生い立ちなども書かれており、ファンは楽しめると思います。昔はエッセイストのエッセイ、って感じだったけど(今でもそのようなタッチのものも書いてるかもだけど)、本作は作家、もしくは文豪のエッセイぽい。人生経験を重ねてきたこともあるだろうし、文章に滋味を感じるようになりました。読み応えがあり楽しめました。てもレビュー怒ってる人が少なくないですね。たまに毒舌っぽい表現もあるけど、この方はもともとそのような節があり、それも面白みの一つなんだけどなあ。」
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