はずれ者が進化をつくる 生き物をめぐる個性の秘密 稲垣栄洋(著) 筑摩書房 (2020/6/9) 880円

「平均の人間」なんて存在しない。個性の数は無限大。

生き物各々が異なっているのには理由がある。

唯一無二の生命をつなぐための生存戦略がここにある。

【目次】
1時間目 「個性」とは何か?

雑草を育てることは難しい?/遅く出る芽に価値はあるのか?/
自然界は個性にあふれている/タンポポの花の色に個性がない理由/
必要だから個性はある/ジャガイモの悲劇/「個性」のまったくない世界/
個性と社会性/たった一つの個性/個性の数は無限大/
九八パーセントのDNAの役割/自分以外にはなれない

2時間目 「ふつう」とは何か?
人間はたくさんが苦手/人間の脳の限界/「たくさん」を理解する方法/
人間が作り出した「ものさし」/均一化される世界/比べるためのアイデア/
自然界のばらつき/「ふつう」という幻想/はずれ者が進化を作る/
違うことに意味がある/ものさしで測れるものと測れないもの

3時間目 「区別」とは何か?
本当は何の区別さえもない/富士山はどこにある?/境界を引いて区別する/
人間とサルとの境界線/生物は分類できる?/タンポポとチョウチョと私/
そして脳は比べたがる/それは差別になる/本当は知っている美しさ

4時間目 「多様性」とは何か?
遺伝的多様性と種の多様性/どうして、色々な花があるの/
オンリー1か、ナンバー1か/ナンバー1しか生きられない?/
オンリー1が生き残る/ナンバー1になれるオンリー1のポジション/
ニッチという考え方/ミミズだって生きている/場所が悪いのだ/
ニッチがヒントを与えてくれる理由

5時間目 「らしさ」とは何か?
ナンバー1になる方法/フィールドは自分で作る/得意なことはあるけれど・・・・・・/
「らしさ」で勝負する/誰もゾウを知らない/あなたは丸? それとも三角?/
それは思い出の中にある/図鑑どおりでなくていい

6時間目 「勝つ」とは何か?
おのおの花の手柄かな/人間は勝ち負けが好き/競争がすべてではない/
負けたっていい/苦手でも少しやってみる/敗者が進化する/進化する負け方/
先祖の出会いに感謝する

7時間目 「強さ」とは何か?
弱いことが強さ/雑草は弱い?/雑草は森の中には生えない/
強さにはいろいろある/ 強いものが勝つとは限らない/人間も弱い生き物

8時間目 「大切なもの」は何か?
雑草は踏まれても・・・・・・/大切なことは?/成長を測る二つの方法/
それでも高さで測るしかない/踏まれて生きる/固さと柔らかさを併せ持つ/
踏まれることはつらいこと?/本当に大切な成長

9時間目 「生きる」とは何か?
木と草はどちらが進化形?/命短く進化する/永遠であり続けるために/
生きることに力はいらない/空を見上げてみよう

「現役時代に頑張って仕事したけど、出世せず、とうとう定年を迎えてしまいました。でも、当初の目標を捨てず頑張っています。無駄な努力をしているように思いますが、とりあえず最後まで頑張ろうと思います。」

「雑草が強くないという概念は知ってましたが、それをさらに深く補足頂けた本でした。常に自分たちの決めた尺度で物事を見てしまう自分にも気づかされました。」

「うーん。内容が良すぎて、帯が勿体無く感じる。(失礼しました)。もっともっと読まれて欲しい1冊。出会いに感謝。」


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