ハーバードが解き明かす「いかにも日本人らしい」の真相
判官びいきは日本人の特徴か。
日本人はなぜロボットを友達だと思うのか。
なぜ細部にこだわるのか。
本当に世襲が好きなのか。
なぜものづくりと清掃を尊ぶのか。
なぜ義理を重んじ、周りの目を気にするのか。
なぜ長寿なのか。
そもそも、日本人はどこから来たのか……。
いまだに日本は世界の不思議だ。世界最高の学び舎、ハーバード大学の10人の教授のインタビューを通して、日本人も気づかなかった日本の魅力を再発見できる一冊。
ハーバードの日本人論
佐藤智恵ハーバード大学で行われている、日本の文化についての講義10本の教授インタビュー。
なぜ日本文化を世界屈指のハーバードの学生が学ぶのか? 宗教や思想パターン、ものづくり等。日本人こそが知っておくべき文化的な教養が語られている。#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/IBEhwNHQC5— いわみん??言語化プロデューサー (@iwamin_nana) June 23, 2021
《内容例》
■第1講義
【メディア論】 日本人はなぜロボットを友達だと思うのか
――宮崎駿と押井守が描く「テクノロジーと人間」
ハーバードで日本映画を学ぶ意義/黒澤明、小津安二郎は「日本的」ではない/北野武の映画が象徴する「海と日本人」/『もののけ姫』を題材に環境問題を考える/なぜ日本のアニメは国境を越えて愛されるのか
■第2講義
【美術史】 日本人はなぜ細部にこだわるのか
――天才絵師、伊藤若冲の絵画に宿る生命
アメリカを熱狂させた若冲/日本人の美意識と技術力を極めた若冲
■第3講義
【遺伝学】 日本人はどこから来たのか
――古代DNA解析で迫る日本人の起源
日本人のDNAの特徴は「同質性」/世界の遺伝学者が注目する縄文人のルーツ
■第4講義
【分子細胞生物学】 日本人はなぜ長寿なのか
――平均寿命の明暗分ける日米の食生活
日本人が酒に弱いのは適応進化/魚、大豆、海藻が長寿をもたらす/日本人はなぜ食にこだわるのか
■第5講義
【比較政治学】 日本人は本当に世襲が好きなのか
――世襲政治家が異常に多い国・日本
由民主党の長期政権を可能にした4つの要因/世襲が日本にもたらす功罪
■第6講義
【社会学】 日本人はなぜ「場」を重んじるのか
――タテ社会の人間関係と働き方改革
「働き方改革」で日本人の価値観は変わるか/「副業・兼業の促進」に驚くハーバードの学生/日本人は他者に対する警戒心が強い/転職に役立つのは「友人の友人」
■第7講義
【マネジメント】日本人のオペレーションはなぜ簡単に真似できないのか
――テスラ、GMがトヨタから学ぶべき現場文化
日本人の国民性と経済成長の相関性/電気自動車メーカー「テスラ」の苦悩/研究への投資をやめなかったソニーのV字回復/長寿企業の強みを発揮する「任天堂」と「東レ」
■第8講義
【宗教史】日本人はなぜものづくりと清掃を尊ぶのか
――世にも宗教的な日本人
ものづくりの精神を支える神道と仏教/なぜ日本企業には神棚があるのか/禅に傾倒したスティーブ・ジョブズ/世界が驚嘆したワールドカップでの清掃
■第9講義
【日本文学】日本人はなぜ周りの目を気にするのか
――サムライから学ぶ人生論
サムライとハーバードの学生の共通点/「たそがれ清兵衛」はサラリーマンだった/江戸時代の武士が何よりも重んじたのは「世間体」/「判官贔屓」は日本人の特性か
■第10講義
【比較文学】日本人はなぜ物語の結末を曖昧に描くのか
――村上春樹と東野圭吾が世界で愛される理由
『吾輩は猫である』に触発された魯迅 /『雪国』が韓国で人気を集めた理由
/「私のために書いてくれている」と思わせる村上春樹
#読了 『ハーバードの日本人論』 「日本人論」という問の立て方に限界があると思うが、海外に出るとどうしても「日本」「日本文化」「日本製品」「日本人のアイデンティティ」等に向き合わざるを得ない現実もある。この本の論者に共通するプラグマティズムを相対化することが何かできないか、と思う。 pic.twitter.com/nDZGR1RYNT
— shimizu@dabadaba (@shimizudabadab1) February 23, 2021
「ハーバード大学のドクターの皆さん、素晴らしい研究を続けておられますね、日本人よりも日本のことをよく知っておられるので感心しました。我々のかねてからの疑問に答えて戴き有難うございます。何故、ハーバードではこのような日本人研究をされている人が多いのですか。「ハーバードの日本人論」に加え北川智子著「ハーバード白熱日本史教室」を読み更にハーバードの雰囲気を知りました。小生、若い時にこのことを知ったならばハーバード大学にチャレンジしたかもしれませんね。残念ながら小生今年で喜寿を迎えました。」
「本書を読んで「文化」というものが私達の生活、行動、映画、小説、芸術など至るところに現れているのだと感じることができ、様々な国の文化に興味を持てるようになった。」
「『鉄腕アトム』『ドラえもん』『Dr.スランプ』のように、人間型ロボットを友達として描く作品が日本には多い。なぜそうなのか。それは、日本では「すべてのモノには魂が宿る」という考え方があるからだ、という説は興味深いと感じた。また一方で、アメリカ人は「奴隷制の歴史を彷彿させる」ため、人間型ロボットに対して嫌悪感を示す人さえいる、という話も面白かった。たしかに、アマゾンエコーもグーグルホームも人間のように話すが、人間の形はしていない。そして Pepper は日本企業が生み出したもので、やはり人間型なのである。」
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