看守の流儀 城山真一(著) 宝島社 (2022/1/8) 780円

刑務所、そこはシャバ以上に濃厚な人間関係が渦巻く、更生の最後の砦――。

石川県の加賀刑務所を舞台に、刑務官と受刑者たちの織り成す五つの事件。

「いやぁ、これは久しぶりのドストライクだった」――横山秀夫

「読んで損することは絶対にない。必読である」――池上冬樹(解説より)

仮出所した模範囚の失踪(「ヨンピン」)、暴力団から足を洗う“Gとれ”中に起きた入試問題流出事件(「Gとれ」)、受刑者の健康診断記録とレントゲンフィルムの消失(「レッドゾーン」)など、刑務官たちの矜持と葛藤がぶつかり合う連作ミステリー。

著者について
城山真一
1972年石川県生まれ。金沢大学法学部卒業。『ブラック・ヴィーナス 投資の女神』(宝島社、文庫化に際して『天才株トレーダー・二礼茜 ブラック・ヴィーナス』に改題)で、第14回『このミステリーがすごい! 』大賞を受賞。他の著書に『仕掛ける』(宝島社)、『相続レストラン』(KADOKAWA)、『ダブルバインド』(双葉社)など。

「最初は淡々と呼んでいましたが、後半になるにつれ、盛り上がってしまいました。最後はやられました。」

「オビに書いてあった「ドストライク」かどうかはともかく、ストライクは間違いない。読み応えがあった。一人一人の人間が描けていると思う。あという間に読んでしまった。」

「刑務所を舞台とした全5編の連作集。受刑者達とのトラブルや刑務所内部の対立を巡る物語が、ミステリー風に或いは人間ドラマとして、程よい緊張感をもって書かれています。そして全編を通じて登場する刑事指導官である火石司の正体と各話冒頭の挿話の刑務所手記が、どう結びつくのか興味が掻き立てられますが、それは最終話で明らかとなって綺麗に着地します。題材としては暗く現実は厳しいと思うけれど、ラストも気持ちよくエンタメ小説として楽しめました。」


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