お人好しと意地悪、頑固と機転…
人間の面白さを描いた名エッセイ!
家族、食、旅、仕事、こだわりの品など、テーマ別に末妹が50篇を精選
幼いころから磨かれた観察眼と黙っちゃいられない正義感。
向田邦子の手にかかれば、ごく平凡に見える日常が鮮やかな色彩を帯びて動き出す。
考え抜かれた言葉選びと胸がすくどんでん返しは、まさにエッセイのお手本。
「姉のところには何故か面白いことが押し寄せてくる」と語る末妹が選んだ、家族、食、私、仕事のことから処世術まで。
ちくま文庫オリジナル・アンソロジー。
解説 角田光代
「向田邦子ベスト・エッセイ」(向田和子編)
昭和を彩った向田邦子さんの喜怒哀楽に溢れたエッセイ集。
些細な幸福や美しさを増幅させるユーモアと心に染みる文章が魅力的で、性別も時代も違うのに不思議な親しみと共感を感じ、日常の大切な何かを教えてくる♪
末妹の和子さんが選ぶ絶妙の50篇♪ pic.twitter.com/MdlwdzzwBT
— 武土道 (@spoon1000T) August 28, 2021
「向田邦子は、まだ活躍中に航空機事故で早世したことが知られている。だから、このエッセイ集は彼女の妹、向田和子により編まれた。50編ほどの、それぞれまとまったエッセイであり読みごたえがある。それらがいずれも、単なる思いつきの短文ではなく、自分の実体験によるのだから、エッセイにしては重いという印象は免れない。むしろ評論的エッセイとでもいうべき作品群だろう。彼女がもっと永く活躍できたなら、評論家あるいは小説家に変身していたかもしれない。」
「自分のことを包み隠さず、正直に書いているところがいいと思う。特に「手袋をさがす」は、かつての上司が指摘されたことが図星であり、今後自分はどうして行こうかと葛藤するところが、向田邦子の人となりを言い表していると思う。」
「ドラマの脚本、小説、エッセイ、どれも秀逸です。ストイックでウィットで、笑いのツボをおさえておりますね。このエッセイはとてもリラックスして読めます。お勧めです。」
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