岩波書店好奇心とスケッチブックを手に、ことわざを集める旅に出発!
マレーシアでは旅することを風を食べると言い、フィンランドではやり方はいくらでもあると猫を布巾に。
エチオピアではヒョウの尻尾をつかんでサバイバル。
発想にびっくり、教訓に納得。
36言語の心が喜ぶことわざ、ステキな文字を、イラストとエッセイで紹介。
著者あとがきより(抜粋)
本書のもとになったのは、月刊誌『世界』のグラビアで3年間連載した「ことわざの惑星」です。
雑誌連載中は毎月、外国語のことわざを探しまくっていました。
海外に出かける用事があれば、必ずことわざも探します。
友人が海外に行くときは「おみやげはいらないから、おもしろいことわざを見つけてきて」と無茶ぶり。
海外ルーツの人、翻訳家、人類学者、言語学者などに会うたびに、にじり寄って耳元で「なんかいいことわざ、ある?」とささやく。
そんな「闇ことわざ商」のように怪しく暗躍するわたしに、すてきなことわざ、その読み方と書き方、さらに文化的背景を教えてくださった多くのみなさんのおかげで本ができました。(中略)
語学力ゼロ、ことわざの専門知識はない、ただし聞きかじりと受け売りは大得意。
そんなわたしがつくったのんきで幸せな本にお付き合いくださってありがとうございました。
長い年月を生き延びた言語が、いま地球上に7000以上もあることを心から祝福します。
この星がいつまでもカラーフルでありますように。
2022年 熊、穴に入るころ
金井真紀
フィンランドより最強のことわざを入手しました。
「やり方はいくらでもある」と、おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った。
そうだ、この心意気だ!岩波書店「世界」10月号 #ことわざの惑星 #Suomi #Finland pic.twitter.com/GkGYdrJWUp
— 金井真紀 (@uzumakidou) September 27, 2021
編集部より
月刊誌『世界』の表紙をめくれば、巻頭カラーページに金井真紀さんのすてきな絵と文。
2019年からの3年間、世界各地のいろいろな言語のことわざを集めた連載は、まさに「世界への扉」でした。
それにしても、ことわざのユニークなこと! そして不可思議な文字!
よく見つけたものだと毎回感心していました。
人が大好きな金井さんは、公園でもパブでも出会いのたびにおススメのことわざを聞きまくり、コロナ後はその国の観光局にも果敢に尋ねていましたっけ。
あと『世界ことわざ比較辞典』(岩波書店)も大いに参考にされていました(ここは宣伝)。
単行本化にあたっては、金井さんの体験談や歴史や文化にまつわるエピソードも加わり、魅力がさらにアップ。
ブックデザインは鈴木千佳子さんで、自分で持っていたい、人にもプレゼントしたい、そんなモノとしての魅力までアップしました。
大人も子どもも楽しめる一冊。心の扉全開に、多くの方に世界の風を感じていただけたらと思います。
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