人生の答え 藤平信一(著)、広岡達朗(その他) ワニブックス (2022/2/24) 1,540円

2022年2月、卒寿90歳を迎える稀代の名将・広岡達朗氏は「今」、何を考えているのか。

心身統一合氣道会の藤平信一会長がその熱い言葉の数々を聞く。

野球界の未来、日本の未来、そして生涯の礎としてきた心身統一合氣道の「氣」の力について広岡氏が語り尽くした一冊。

その「厳しい」「怖い」イメージから、直接質問をはばかっていた現役のプロ野球監督や選手などから広く集めた「90歳を迎える広岡さんに、訊きたいコト」の名回答は特に必読!

著者について
【著者プロフィール】
藤平信一(とうへい・しんいち)
心身統一合氣道継承者。一般社団法人心身統一合氣道会会長。慶應義塾大学非常勤講師。1973年東京都生まれ。東京工業大学生命理工学部卒業。父・藤平光一より心身統一合氣道を継承し、世界24カ国、約3万人の門下生に心身統一合氣道を指導、普及に務めている。米国・大リーグのロサンゼルス・ドジャースやサンディエゴ・パドレスの若手有望選手・コーチを指導するほか、経営者、リーダー、アスリート、アーティストなどを対象とした講習、講演会、企業研修なども行う。著書に『心と身体のパフォーマンスを最大化する「氣」の力』『「氣」が人を育てる』『「氣」の道場』『コミュニケーションの原点は「氣」にあり! 』(いずれもワニブックス[PLUS]新書)、『一流の人が学ぶ 氣の力』(講談社)、『心と体が自在に使える「気の呼吸」』(サンマーク出版)などがある。

【対談者プロフィール】
広岡達朗(ひろおか・たつろう)
野球評論家。1932年広島県生まれ。早稲田大学教育学部卒。早大の名ショートとして活躍後、54年に巨人入団、1年目から正遊撃手を務め、新人王およびベストナインに輝いた。引退後は評論家活動を経て広島とヤクルトでコーチを務め、監督としてはヤクルトと西武で日本シリーズ優勝、セ・パ両リーグでの日本一を達成した“名将”。92年に野球殿堂入り。著書に『広岡イズム “名将”の考え方、育て方、生き方に学ぶ』(ワニブックスPLUS新書)、『私たちの「遺訓」』(田原総一朗との共著、ワニ・プラス)、『日本野球よ、それは間違っている! 』『中村天風 悲運に心悩ますな』、王貞治、藤平信一との共著『動じない。』(いずれも幻冬舎)などがある。

「プロ野球巨人軍の名ショートとして鳴らし、名監督としてリーグ優勝4回、日本一が3回の偉業を成し遂げた広岡達朗さんが90歳の卒寿を迎えた。その機会に野球道から国家論まで縦横に語った。聞き手は心身統一合気道会の藤平信一会長。父親の同会創始者の光一初代会長は広岡さんの恩師でもある。親子二代にわたる同合気道会の極意は「心が身体を動かす」として「気」を万物の基本に置く。新人王だった広岡さんが打撃に行き詰まって教えを乞うた時、光一会長からは、打ちたいと気がはやり、ボールが見えなくなっている虚を衝かれた。そこから、得心した名選手の躍進が始まる。功なって監督に就いてからは、選手育成に全身全霊を傾けることになる。選手に門限を設け、練習中の私語禁止令などで一時は「管理野球」と評されもしたが、ご本人は今、選手の持てる力をフルに引き出すための「教育」だったと釈明する。この育成重視の思いは堅く、古巣の巨人軍についても、現在ではカネに飽かして他球団の有力選手を取り込んで常勝軍団を誇る、「今さえよければ」の組織になっている、と容赦ない。
最後に、自分は光一先生といった素晴らしい師らに恵まれ、選手一人ひとりと向かい合うことで「育てる力」を養ってきたと振り返る。さらに、国家レベルまで目線を広げ、国力とは、そこに生きる人間一人ひとりの力の結集。「人を育てる力」こそが、これからの日本を正しく導いていく道と結ぶ。若くして受けた「気」の教えは、老いてなお広岡さんの体内に脈打っているようである。」


(↑クリックするとAmazonのサイトへジャンプします)

 

おすすめの記事